AKIRA NAKAIの2017

中井 啓(千葉)

近頃は日本にいるのが90日ほどと言う
中井くんに会いに行ってみた。
自分自身のスタイルで行動する中井 啓がいた!!


 


毎月ほど、中井くんと会ってた時期がある。
ポルシェをやり始めて、いろんなことをやろうと
していた時期だったのだが、ひとつだけ、強烈に覚えている
ことがある。どこだったか、エンジンを触っていたときのこと。

たまたま手に入れたカムシャフトが、どうしてもヘッドに収まらない。
ふたりで「う〜ん、う〜ん」と唸っていたのだが、
突然、中井くんが言い放った。

「切っちゃいますか?」

ええーっ!! である。
カムシャフトを切ってしまう……そんな無茶な。
でも、中井くんは、グラインダーを持ち出してきて、
カムシャフトを切り始めた。

笑い話のようだが、ホントの話。

 

 

自分たちが常識だと思っていることを、
あっさりと突き破ってしまう威力。
それが、中井くんにはある。

乱暴だと思う。

無茶だと思う。

だけど、そうやってやってきたことが、
いまの中井 啓を作り上げてきた。

ドリフトをしているヒトの中には、
もう知らないヒトも多いと思うけど、
『鬼キャン』というのを生み出したのは中井くんだし、
バンパーをタイラップで吊ってしまったり、
肌色や国防色や、つや消しのとんでもない塗装も中井くん。

 

このあたりのことや、中井くんがポルシェにハマっていった経緯から
どのようにして、現在のスタイルを確立していったのか?ということは、


ポルシェカレラAE86風計画 


に詳しく掲載されています。どうぞ、ご覧くださいませ(笑)

レーシングシューズではなく、作業靴でペダル操作し、
塗装や下地作りでガサガサになった手でステアリングを握る。

ひとつひとつを取り上げてみると、なんて無茶なコトを
そう思う。とんでもないっ!と目を三角にするヒトもいるだろう。

 

 

でも、流行というのは、訳知り顔のオジサンやオバサンが、
目を背けるようなものから生まれてくるケースが多い。

ミニスカートが登場したとき、紳士淑女連中は、どう思っただろう?
うるさいばかりのハードロックが鳴り響いたとき、ハーモニックスに
こだわる高尚な趣味人たちは、どう感じただろう?

中井くんという存在は、常に自分の好みを直接的に
アッピールし続けることで存続していく。

 

 

いま、中井くんは世界中から、AKIR NAKAI流のポルシェを
求めるヒトに応じて、材料を持って、現地に行き、
目の前で独特のスタイリングを作り上げるという作業をしている。

 

「ボクのスポイラーやフェンダーが欲しいって言ってくれるヒトに、
アイヨッ!と送って、そのまま付くもんじゃないんですよ。
クルマによっても、ボディによっても、微妙なところが違ってますし、
そのひとの雰囲気とか、求めるものを感じながら
、作っていくという方法しか、いまのボクにはないんですよね」

AE86から始まった中井STYLEは、空冷ポルシェという
ジャンピングボードを手に入れることによって、
一気に具現化していった。

曲線と曲面が組み合わされて構成されているポルシェ。
この曲線と曲面を、強引に、中井風に捻じ曲げてしまうのだ。

 

その結果生まれる造形は、
それまで見たこともないポルシェSTYLEとなる。

あるヒトにとっては、醜悪とさえ感じるだろうし、
エンスージアスト的なマニアにとっては、許しがたい暴挙に
思えるんじゃないかと思う。

 

だけど、現実に、中井STYLEにシビレて、自分のポルシェを、
こんな風にしたい!と思う人間が、世界にいっぱいいたのだ。

 

「商売で右から左にって、できないんですよ。自分のクルマは
自分で作りますし、仲間のクルマも作ります。いま、ボクがいろんな
ところへ行って作ってるクルマは、たまたま知り合った、
新しい家族というか、仲間なんだと思ってるんです。だから、
ボク自身が、あっちに行って、それで一緒に作るっていうか……
だから、どんなところにも行きますよ」

 

 

中井くんは、非常にアナログである。
パソコンも使わないし、携帯はメールとLineだけ。
世界中からの注文は、小さなメモ用紙に簡単にメモをしているだけ。

「そこに貼ってあるのが、いま受けてる注文なんです。
でも、そのメモ用紙だけしかないんで、もし、風で飛ばされたり、
なんかでなくしたら……もうわからなくなっちゃいます(笑)」

世界中で、中井くんが来るのをいまかいまかと待っているヒトが、
聞いたら卒倒しそうな話である。
でも、これが、中井 啓なのだと思わざるをえない。

 

 

取材を終えて、柏から帰る途中に、信号待ちのときに、
ふと左を見たら、ポルシェの並行輸入屋さんのショールームのがあった。

そこに並んでいる最新式のポルシェは、ピカピカの店内で、
ドヤ顔しながら、お客が来るのを待っていた。

それまで、中井くんのところのポルシェを散々見続けてきた目には、
どうにも異星人というか、まったく違う物体に思えた。
いや、正確には反対なのか。こちらがポルシェで、
中井屋敷にあったのは、別の……そう、まったく別のモノだった。

 

 

下のビデオは、「CARBOY2017」というタイトルで、
FRESH!アメーバ を通じてインターネット放映されたもののです。
また、そのアーカイブを、Youtubeにアップしたものです。
他にもイロイロと作っていきますので、
よろしくご支援くださいませ。

>

Flash Playerが入っていないAndroid端末の場合は、
上の動画を見ることができませんので、下記をクリックして
Youtubeで見ていただけますよう、お願い致します。


上のビデオの続編です。あまり口数が多いとはいえない中井くんですが、
自分のスタイルをずっと持続し続けるという姿勢がしっかりと伝わってきます。
 


ラウヴェルトペグリッフ


www.rauh-welt.com



 



■ RAUH Welt 中井 啓 Link ■

 

中井流マシンSTYLE原点

  ポルシェカレラAE86風計画
  本格的にポルシェ移行を披露する中井STYLE
  RAUH Welt流ポルシェ登場
  AKIRA NAKAIの2017
  AKIRA NAKAIの2017
  RAUH Welt


シェア
↑できるだけ、いろんな方に見ていただきたいので、
よろしかったら、お願いします。


TOPへ戻る

↑イロイロな記事がありますので、
Contentsページをご覧になってくださいませ!