ポルシェカレラAE86風計画

中井 啓(千葉)

RAUH Welt 流 911
中井 啓流ポルシェカレラAE86風計画
TUNED by ROUH Welt

CARBOY1998年7月に掲載された、中井くんです。
外観だけではなくエンジン&サスペンション+αも中井流。
現在のRAUH Weltの源流がここに……あります(笑)

    ※以下、当時のまま掲載させていただきますので、※
    ※価格、仕様等は変更されている可能性が大です)※



インジェクション全盛時代だからキャブでいく!?
プライベートでアタックするポルシェWEEBER仕様
当然……中井啓独特ののこだわり&STYLE満載です


自作自演のキャブセットこれで楽しく遊べる!?


「オトコはやっぱキャブでしょ!」とインテークマニの
段差修正をしながら、中井クンが言う。

ま、彼独特の修辞語でもあるのだが、中井ワールド方式で、
ポルシェチューンが進んでいる。前回CB誌上で紹介したときは、
塗装終了、シャコタン完了といったレベルだった。

 で、ちょいと様子を聞いてみると、右のような言葉が
返ってきたという次第である。キャブに詳しくないキミに
ちょいと解説させてもらうならば、

ポルシェのようなエンジン形式の場合は、
L型に使うのとはちょいと違うキャブが必要になってくる。

REもそうなのだが、キャブレターのセッティングが垂直になるタイプ。
つまり、ダウンドラフトタイプを使うのだ。おまけに、REなら2気筒(?)
だからツインチョークタイプなのだが、ポルシェの場合は片バンク3気筒なので、
トリプルチョークというタイプを使う。



中井クンが今回入手したのもウエーバー40φの
IDAトリプルチョークタイプ。
だけど、こいつには大きな問題が付きまとっている 。
ポルシェオーナーがキャブにするのをためらうのも、それがあるため。

その問題とは……ジェットが手に入らない。
いや、非常に入手困難であるということだ。従来は
FET極東さんが輸入販売していたのだが、現在は扱っていない。

おまけに、世はインジェクション全盛とあって、
キャブのジェットの流通はすごく悪い。ソレックスならまだしも 、
ウエーバーときたら、そいつを考えると、ついついウエーバー仕様を
敬遠したくなる。だけど、ポルシェやREはウエーバーじゃなければダメ。
 中井クンは、キャブ装着と同時に、いやそれ以前から、
ジェットのことを考えていた。


そして、考えたのが「なければ作ってしまう!」だった。



ジェットというのは、番手がある。メインジェット220φ、
エアジェット230φ、パイロット50φ……これはすべてoに
置き換えられるのだ。つまり、220φというのは2.2o、50φは0.5oである

 ここで中井クンが使うのは、本業の塗装で愛用するガンの
ノズルを掃除する針だ。これにカッターで螺旋状に溝を掘る。
そして、こいつを電動ドリルの先に付けて、ジェットの穴をもんでやるわけだ。

 50φのジェットを60φにするために、0.6oの針を加工して
ドリルでもんでやればあっと言う間に60φ……の予定だったのだが、
やはりそううまくはいかない。振れやネジれが生じたか、
でき上がりは63φ。ハハッ、まいっか〜である。


現物合わせで楽しむ 中井流のその場主義!?


ジェット加工は穴の大きさだけではない。ソレックスや
OERキャブのジェットを使おうと思っても、
ウエーバーではエマルジョンチューブの内部にねじ込んで
セットするタイプには、外径をカットして、ネジ山を
切ってやらなければいけない。

こいつはダイスという工具を使ってやればいい。
チューブ内径、ネジ径に合わせてジェットに雄ネジを切ってやればいいわけだ。

こういう風に考えると、キャブ仕様は楽しく工作しながら、
過激に攻める仕様として現実味を帯びてくる。
また、今回中井クンが選んだのは40φのウエーバーだから、
インマニとポートの段差が生じる。

コイツの加工も、リューターを使うのではなく、
電動ノコで削る。これでテーパーを出すのだ。
38φのアウターベンチュリーを外してあるので、
入り口が40φ、出口はポートに合わせて38φ。
これで段つき修正はOK。ペーパーで仕上げてやれば、
テーパードインマニの完成となる。

ポルシェキャブ仕様の問題は、もうひとつある。
もともとが電子制御タイプなので、キャブ仕様にすると
デスビは固定進角タイプにする必要が出てくる。

だけど、それじゃちょいとつまらない。せっかくの
コンピュータを無駄にしないように、キャブのスロットル部分に
スロットルポジションセンサーをセットしてやる。

それで、アクセル開度を検知しながら、
点火時期をセットアップするのだ。こうすることで、
より細かな点火コントロールができる。

これからの予定は、中井ワールドを満足させる
サスペンションシステムだ……請うご期待!!


写真キャプション1 17w×5行
●ノーマルメーターをグルリンッとひっくり返しただけ。
でも気持ちはもう200km/hオーバーのハイスピード
ドリフト仕様……である。この中古ステアリングの雰囲気も渋い!?

写真キャプション2
●たまたま訪れたのは卍クン。住まいが近くということも
あって、チョコチョコと来て、簡単マッサージ(?)を
施していってくれる。このシャコタン具合が……いいんだよな〜。

写真キャプション3 25w×3行
●男は黙ってキャブ。こんな時代だからこそ、あえてキャブ仕様。
しかし、ジェット等がないので、いろいろと考えなくてはいけない。
ま、これも男の勤めか??

写真キャプション4
●中井クンの本業である塗装作業で使うエアガンのノズルを洗う針に、
カッターで螺旋状に溝を刻み、そいつを使ってジェットの穴を
開けていく。螺旋を作るのがミソなのだ。

写真キャプション5
●中井クンの強力な助っ人であるポルシェメカニックの
Mさんに作ってもらったのは、デスビを固定して、
スロポジをステーを作ってキャブのシャフトにセット。
制御はコンピュータだ。

写真キャプション6
●そこいらへんに適当にあったソレックスの
ジェットを、ウエーバー用に改造。外径を削
ってネジを切って、エマルジョンチューブに
納まるように加工してしまうのだ。

写真キャプション7
●右のエアガン洗浄用の針をドリルにセットして、
ジェットの穴をもむ。0.6oの針で60番のジェットに
なる……はずが、やはり誤差が出て63番となってしまった。ま、いいか。

写真キャプション8
●最近の人は知らないかもしれないが、インマニの拡大加工は、
電動ノコでギコギコ削っていたこともあった。適当ではあるが、
この後サンドペーパーを使えばテーパーになる。

写真キャプション9 14w×6行
●ただのシャコタン写真ではない。よく見ると、
タイヤのサイドウオールがのっぺらぼうである。
というのも、けっこう乗っているので、タイヤの
文字が全部フェンダーで削られてしまった??

 

      ☆        ☆        ☆        ☆

CARBOY1998年8月に掲載された、中井くんです。

 

いよいよ本格的に始動し始めた中井ポルシェ
まずは基本のシャコタンSPLから入って
そこからハイスピード仕様に着々と準備完了!!

 

車高問題を真っ向から
考えたサスペンション

だいたいからして、ポルシェに乗ってるひとって、
お金持ちで、ワークスパーツや、ドイツパーツを
ありがたがって……おっと、悪口じゃありませんぜ。
価値観が違うということを言いたいわけです。

まんま不良仕様の中井ポルシェは、格安購入車両を
ベースにして、中井クン独自の考え方でストリートを
照準にしたハイスピードドリフト
マシンを作り上げるというもの。

そのために、まず出発点となる車両セッティングは、
ベタベタのシャコタンであります。
先月号でもお伝えしたように、
リヤタイヤのサイド部分は、フェンダーで削れて
全くの坊主になってしまいました。

フロント部もグギッと当たって、膨らんでおります。
で、中井クン曰く「この膨らんだラインでフェンダーが
できればカッコいいね!」であります。

だけど、本当のこと言って、ベタベタの
シャコタンのままじゃ、
200km/hオーバーのドリフトは実現不可能。

そんなこたあ、ヒャクも承知の介であります。
今月お届けするのは、シャコタンを前提にした
SPLショックと、キャブ仕様をより楽しむ
ための、ごまかしセッティング術であります。

まず、ショックは、右の写真とキャプションをジックリと
参照していただければ、おわかりだとは思うが、
ロールセンターを下げ、シャコタン状態で
性能を稼ぎ出そうというもの。

こいつは、中井クンに痺れて、万全応援態勢を
とってくれている山崎メカニックのスペシャルバージョンだ。
ナローボディの中井ポルシェは、スプリングではなく、
トーションバーと呼ばれるものでスプリングの
代わりの作業を行なっている。

コイツを活かしながら、将来的にはコイルスプリングを
補助的に使うために、シェルケースに溝を切って、
コイルスプリングをセットできるようにして、
中井クンの走りに応じた減衰力特性を
オーダーして仕上げたもの。
ただのシャコタンとは、
ちょいと違う代物というわけ。

このサスペンションを組み込む中井ポルシェは、
既にロアアーム延長作業を終えていた。
これで、ショックのストロークを確保しながらの
堂々のシャコタンポルシェの完成。

リヤは、ノーマルでは長すぎるストロークを
縮めて、最低限必要なストロークを確保
しながら、将来のコイルオーバー化に備える仕様。

当然、この仕様で乗り込んでいって、中井クンの
好みにより合わせてセッティング変更が必要に
なってくることは間違いない。
いま、中井クンの頭の中にあるのは
「なだらかな縁石とか、サーキットの段差で、
どんな具合にクルマを飛ばすか?」である。
ハイスピード、ドリフト、そして中井クンならではの
走りのイメージが、ドンドンと形に
なってくるというのがメチャ面白い。

まるでターボが付いた
ような錯覚を覚える??

サスペンションがこんな方向で進んでいるのと
並行して、エンジン部分のモディファイも進行中だ。
先月お伝えしたのは、キャブ仕様への変更、
オリジナルのジェット製作というところ
だったが、今月は更に一歩前進した。

やや鈍重だったエンジンレスポンスを
向上させるために、フライホイールを
独自のやり方で軽量した。左の写真を
見ていただければ、その雰囲気がわかって
もらえると思うのだが、重量的には
4kgから3.2kgに減量。

これだけでアクセルを踏んだときの
フィーリングは大幅に変化した。

「それまでなら、2速で踏み込んでも
ちょっと迫力がなかったんですが、
これで完璧に2速ホイールスピン。
ターボが付いたような錯覚に陥るほど、
前に出るようになりました」

である。おまけに、このフライホイールに
セットされている点火時期用のピックアップの
位置を移動することで、全体的な点火時期の
変更が可能になるのだ。もともとは
圧縮上死点の確認をするために
設けられているものなのだが、
コイツをずらしてやることで、
圧縮上死点前に点火時期を
進めることができるのだ。

おっと、もひとつおまけに、中井ポルシェには
エアコンが付きました。というか、
キャブ仕様にすると、普通はコンプレッサーが
付かないのだが、コイツをオフセットさせて
やったのだ。ベルトを探して問題クリア。
やっぱ、六本木あたりををスーッと
流すこともできなくちゃ、
本物の中井号じゃない?? (藤本愼一)

 

 

 

 

 

129カコミ 15w×15行
■中井ポルシェのカゲの仕掛人でもある
山崎メカニックが、中井スペシャルの
スピンドル加工のショックを完成させれば、
それと同時に、まるで話し合っていたかのように、
中井クンの方もロアアーム延長作業を終えていた。
ノーマルのロアアームを2本用意して、
それぞれ1cmずつ長めにカットしたものを溶接して、
合計2cm延長した。で、溶接した部分は、
凄い衝撃がきたときには、そこでポキリと
折れるように……おっと、これって、
タイラップ吊りバンパーと同じ考え方か??

128-129キャプ 指定外21w×4行
キャプ1 13w×6行
●フロントのショックは、スピンドル部分を
ノーマル比で40?ほど上にセットしてある。
これだけでわかるひとはわかるはず。
純然たるシャコタン用のストローク稼ぎ作戦だ。

キャプ2
●スピンドル部分を上に上げただけではなく、
タイロッドが付く部分を可変にした。
右側の上下のアームの間にカラーを入れて、
タイロッドエンドを段階的にセットできるようにした。

キャプ3
●リヤショックはショートストローク
タイプにして、ノーマルのロールしすぎる
部分を取り去った。そして、後々コイル
オーバータイプにするためにシェルケースにネジを切ってある。

キャプ4
●ノーマル状態でのフロントサスペンション。
ここにスピンドル変更のショックを
組み込んでやると、シャコタンなのに、
十分なストロークが確保できるという寸法である。

キャプ5
●ポルシェというクルマはよく考えられていて、
ショックの上部取り付け時に、長穴を利用して
キャンバー、キャスター等を好きなよう
にセットできる。やっぱスポーツカー……か??

キャプ6
●ノーマルのフライホイールを軽量加工した
ものがこれだ。ノーマルが4.0kg程度だったが、
軽量後は3.2kg。穴を開け、薄くしてやることで
レスポンスが変わる。2速でホイールスピンだ。

キャプ7
●指さしている部分にピックアップを移設する
ことで、点火時期の無理やり調整(?)が
可能になる。ボッシュのシステムを使っての
セットアップには、こんな方法もあり……だ!!

キャプ8
●キャブ仕様の場合は、ほとんどエアコンなしに
なるが、こいつも、コンプレッサーを移設して
長いベルトをセットしてやればOK。
当然、サーキット走行時には外す。


      ☆        ☆        ☆        ☆

CARBOY1998年10月に掲載された、中井くんです。
外観だけではなくエンジン&サスペンション+αも中井流。
現在のRAUH Weltの源流がここに……あります(笑)

    ※以下、当時のまま掲載させていただきますので、※
    ※価格、仕様等は変更されている可能性が大です)※

車高短専用のサスペンションキットを入れて
中井流のポルシェチューンは一気に佳境に入ってきた
サーキットを照準においた全開ドリフト作戦爆走中!!
シャコタンBASEのSPLサスペンション

エンジン、外装、そしてサスと徐々に中井風に仕上がってきた
シャコタンポルシェの最新情報。いよいよ本格的に走り始めたら
………………ショックがホイールに当たった??

 

SPLショック装着だが前に進まず?? 前回でお伝えした
中井SPLの車高短専用ストローク確保ショックを装着して、
早速テスト走行に出ようと……ゴキッ!! なんだ? 
どうしたんだ? と運転席から降りてきた中井レポーターは
信じられないものを発見。

はたして、中井レポーターが見たものとは? 
CMの後お伝え……なぬっ、CMはないって?

そうです。DEEDと名づけられたショックは、
ノーマルと比較して40oほどスピンドル部分を
上にセットした車高短SPL。車高短でもストロークを
ガッチリ稼ぐという方向性で製作されたものだった。

画期的だと思った。だけど、試走前に問題発生。
このショックは16インチホイールを使用することを
前提に作られていたのだ。

通常、ポルシェがはいているホイールといえば、
最低16インチのタイプ。そこからサイズアップする
ことはあっても、インチダウンするなんてことは
……やっぱ中井レポーターくらいしかやんないでしょ。

で、ストップの原因は15インチホイール。
40oオフセットされたショックの下端がホイールの
内側に食い込んでしまったのだ。

「ホイールの内側に溝が1周掘れてましたよ。笑っちゃいましたね」
例の中井スマイル(照れているようでもあり、普段との落差が凄い)を浮かべながら、
その原因を教えてくれた。速攻で、オフセット量を20oに変更して再度装着する。

このショックと組み合わせるスプリングだが、
とりあえずはポルシェオリジナルのトーションバーを
使ってセッティングをしていきたいと考えているので、
リヤにはヘルパー的な意味合いで2kg/oのスプリングをセットしてある。

別に6kg/oのタイプも持っているので、走り込みながら、
これらのバネをベースに煮詰めていきたいと思っている。

というところで、現在の中井ポルシェのインプレッションを
中井レポーターに語ってもらおう。

「これまで車高短でストロークがないままに走ってましたから、
それが普通だと思ってたんです。だけど、今回のように
ストロークが出てくると、超車高短だと、ボディを段差で
打つんです……で、ちょっとだけ上げたんですけど、
フルバンブしたときのバンプステアが出なくなったんで、
けっこう乗りやすいし、速く走れますよ。乗り心地も
ソフトになって……AE86とは違う感覚で、オレ流の
セッティングをしていきたいですね。
まだまだ、でも、徐々に戦闘モードに入ってますから」

という中井レポーターだが、タイヤもサイド文字なし
タイプ(?)から戦闘モードのグリップ力ありタイプに変更し、
その他にもいろいろと中井技が盛り込まれている。

あまりにも乱暴なキャブ修理作戦!?

エンジンまわりでは、ふとしたことで手に入れた
中古の46φトリプルチュークウエーバーダンドラを装着した。
最初は、中古でアウターベンチュリーが
ガタガタということもあって、メチャメチャ調子が出なかった
。だけど、アウターベンチュリーの隙間に0.04oの
シックネスゲージを差し込んでクリアした。

ま、そのために、3個もシックネスゲージを
買うはめになってしまったが……。

また、バタフライの隙間がキチンとしていなかったので、
バタフライを叩いて伸ばして、そいつにサンドペーパーを
くっつけて、パコパコ動かしながら摺り合わせをしてやった。

ホント乱暴なキャブ修復法だが、最終的に調子が出ればいい
という中井哲学に基づけば、これは立派なリペア方法。

また、新たな発見は、デスビのセッティング。中央の回転部分に
指を突っ込んで回してやることによって、最大進角こそ
変わらないものの、進角の幅を変更することができるのだ。

サーキット走行時には、アイドリング付近の進角を進める
ことによって、パンチが出てくる。

現在のところ、最大進角は40度、アイドリングは15度くらいだが、
この15度をもう少し進めることができるということだ。
ストリートでは戻しておくことができる。

んでもって、ポルシェを買う動機のひとつでもあった
『NASAダクト』を装着。左右に1個ずつセットして、
外気をエンジンルームに導くようにしている。

なにしろ、コイツがたまらないほどカッコいい!と中井レポーターはベタ惚れ。


NASAダクトを付けたら、メチャメチャやる気が出てきた。


ロールケージ等いろんな計画満載。
さ、これからもガンガン中井SPLにしてくぞ!!

131カコミ 15w×14行
■高速で200km/hを超えると、どこに行ってしまうかわからない。
という中井ポルシェ。ここで初体験のアライメント調整をする
ことにした。協力してもらったのは、中井クンが以前勤めていた
英オート。もともとはポルシェ輸入元であった三和自動車のフレーム修整、
鈑金を請け負っていた。その仕事振りはツウの間で定評があり、
ここまでやるのか?と中井クンが悲鳴を上げながら仕事を覚えたくらい
。寸法をキチンと出す英オート式に、車高短ポルシェは
アライメントをしっかりとセット!!

130-131写真キャプション 指定外20w×4行
写真キャプション1
●サーキットでの高速ドリフトに備えて、ロールケージを
セットする予定。当然ピタピタタイプを自作する。
だから内装はその作業をするために剥がしてしまってある。

写真キャプション2
●左右のクオーターウインドには、NASAダクトをセットした。
こいつがかっこいい。というのも、これを付けるために
ポルシェを選んだ……というくらいのヤル気の元??

写真キャプション3
●一見すると前回と同じような眺めのエンジンルームだが、
チッチッチ、違います。キャブの口径、デスビセット
……チョコチョコと手が入っているのであります。

写真キャプション4
●それまでの40φトリプルチョークタイプのウエーバーから
46φトリプルチョークに変更。といっても、たまたま手に
入ったからという理由。そしてデカイ方がエライ……から。

写真キャプション5
●こいつはちょっとした発見。デスビの進角度を変える
ことができるのだ。指さしているところをグリグリッと
回すと、アイドリング時の点火時期を進めることができる。

写真キャプション6
●徐々に戦闘態勢に入ってきた中井ポルシェである。
その証拠に、フロントタイヤには、フォーミュラRの
205-55-15というSタイヤが装着されている。やっぱりやる気である。

写真キャプション7
●で、リヤにはM5の225-50-15が入る。しかし、
ホイールはやっぱり15インチのコイツ。このあたりが、
どうしてもこだわりになってしまうのは、中井クンならではの部分。

写真キャプション8 14*7
●前回紹介したシャコタンのポルシェ専用の
SPLストロークを持つショックが、キミにも
手に入れることができる。ブランド名はDEED。

      ☆        ☆        ☆        ☆


CARBOY1998年11月に掲載された、中井くんです。
外観だけではなくエンジン&サスペンション+αも中井流。
現在のRAUH Weltの源流がここに……あります(笑)

    ※以下、当時のまま掲載させていただきますので、※
    ※価格、仕様等は変更されている可能性が大です)※




先月サスペンションシステムのフィーリングを
チェックした中井ポルシェだったが、やっぱり
ボディ補強は欠かせない……そう考えて作業開始
やっぱオトコの補強は溶接ロールケージでしょ!?

 


こんなはずじゃない??
秘蔵のパイプベンダー

 

まずパイプを買いに行った。市販のロールケージは高すぎるし、
ボルトでチョンチョンと固定するのは、中井魂(?)が許さない。

だから、こんな日もあろうかと予想して購入していた
パイプベンダーの出番である。これは、CBの広告を見て、
通販で購入した。いろんな口径、そして曲率でパイプを
曲げることができるというものだ。

仕事場の片隅で、いつか? いつパイプを曲げるんだと
待っていたベンダーがやっと出動することとなった 。



近所の部材屋さんで購入したパイプは5mの長さの
ものが2本。価格は1本800円程度だったと思う。
というのも、他の鉄板も一緒に買ったからよくわからないのだ。

で、コイツがシームタイプのもの。本当ならシームが
ないものが欲しかったのだが、部材屋さんは「大丈夫ですよ。
これでもキチンと砂を詰めればキレイに曲がりますから!」
と自信たっぷりに保証してくれた。

ま、それならいっかともってきたパイプを使って、
内装を全部はがしたポルシェの内部形状に合わせて、
長さを決め、Rをチェックして、現物合わせで
曲げていく……予定だった。

だけど、これがなかなかの難物だった。片側を
溶接でフタをして、砂を詰め込んで、反対側を
同様に溶接し、パイプベンダーにかませて、
じんわりと曲げていくつもりが、
なかなかきれいにはいかないのだ。

ある程度までは曲がってくれる。
だけど、それ以上の曲率で曲げようとすると、
内側にしわが寄ってしまうのだ。
もっときれいにならないかと、いろいろと試してみた。



だけど、ダメなのだ。バーナーであぶりながらやってみると、
見事にクンニャリと曲がってしまう。
こりゃ、やっぱりシーム有りのパイプだからこうなるのか? 


そう思って、シームレスのタイプで試してみたが、結果は同じ。

ウ~ン、中井は、パイプベンダーの前で唸ってしまった。
たちまち、パイプの失敗作が、その数を増やしていく。
で、リヤピラーの内部の曲がりがどうしてもできない。
コレができないと、ロールケージ作りは無理。

剥がした内装が、山積みになって、中井に強烈なプレッシャーを与える。
結局、中井が採用したのは、知り合いがAE86に
使っていたロールバーを使って、ポルシェに合わせて、
他の部分をベンダーで曲げてフィットさせていくという方法だった。

ボディとパイプの接合は、当然のことながら溶接。
そして、ピラー部分やルーフ部分との接触面も溶接。
リヤのクロス部分も溶接……やっぱりオトコの補強は溶接でしょ!!

上の大きな写真は、それらが終わって、次の作業である
左右のバーを繋ぐリヤ部の最終行程に移ったところである。
で、ここで気がついたのだが、購入したパイプの最後の
パイプを使って左右を繋ごうと考えていたのだが……寸法が足りない。


本当は爆笑モノの写真なのだ。中井クンも苦笑い。
予定では、フロントまでパイプを伸ばしていくつもりだったのだが、
今回の作業はここまで。というのも、仕事場の合間を見ての
作業だから、 時間に限りがある。

この後は、室内とロールケージの塗装をして、
フロント部には、強化のための秘密兵器をセットする。

下のカコミで紹介しているが、ポルシェ用の
Aアームバーとタワーバーがそれ。実際に走ると、
メチャ違うという両者の組み合わせで、
フロント部の剛性を確保し、リヤは今回のでOKのはず。
両者をガッチリと繋いでやれば……完成??

だが、今回の誤算は、パイプベンダーの難しさだった。
ドラッグマシンを作っているひとは、あれだけの
フレームを構築しているのに、ロールケージごときで……そう思う。

だが、自慢のところもある微妙なRで形成されている部分は、
現物合わせを繰り返しながら、けっこう納得いくところまでできたと思う。

今月は、コイツに加えて、念願のノンスリが入った。
これは、専用パーツでも市販品でもなく、
知り合いを通じて知ったワンオフもの。

というのも、このノンスリの中身はGTーR用のものを
流用している。そして、ケースは削り出しで
ポルシェ用として作られたものなのだ。

作ったのは、羽田近くで金属加工業をやっているひと。
普段は飛行機の部品や船のスクリュー等を
作っているのだが、ポルシェ好きがこうじて
自分専用のパーツを作り出したというくらいで、
中井が会いに行ったときの感触は



「熱いひとですよ。話してるだけでビンビンきますね。
熱いひとが作ったパーツだから、やっぱり熱い
……ボクなんかすぐにそう思ってしまいます。
お金を出せば誰でも手に入るパーツじゃないんだ。
そう感じると……ポルシェやりだしてから
、それまでとは違うひとと知り合えて嬉しいですよ」



熱いオトコが、熱いオトコを呼ぶ??(藤本愼一)

 

150-151写真キャプション 指定外21w×4行
写真キャプション1
●個のために購入したパイプベンダーを使って、
パイプを曲げていく中井。だが、いろいろとやっても、
なかなかうまく曲がらない。砂の違いか? 
あるいはパイプのシームのせいか?

写真キャプション2
●見ていただきたい。全部失敗作であります。
ある程度までは曲がってくれるのだが、
そこから先はシワが寄ってしまったり、
パイプが折れたり……けっこうてこづってしまった。

写真キャプション3
●中井自慢の溶接ロールケージである。
ドアのラインに沿ったパイプ、そしてそいつが
ガッチリと溶接されている。
けっこうスパルタンでしょ。けっこうソノ気にさせるでしょ。

写真キャプション4
●やっぱり必要でしょのノンスリは、
特別に知り合いに作ってもらったもの。
GT-Rのギヤを使って、外側はオリジナルで
削り出したものだ。熱いオトコが作ったデフは強烈に効く??

写真キャプション5
●今回、ロールケージ製作と一緒に、
室内パーツを全部取り払って、車内の塗装も
やってしまおうと考えた。ロールケージと同色で
……そうするとけっこう渋いかな?と考えている。

写真キャプション6
●リヤのクロスしたバーは、当然のごとく
溶接してある。下部の取りつけも溶接。
とにかくガッチリと、ノーマルポルシェとは
違う剛性感を出したいと思う。さて、感触はどうか??

写真キャプション7
●神奈川県相模原にあるテクニカルメイト製の
ポルシェ用Aアームバーは、けっこう効くと
評判のパーツ。価格は2万9500円。
ポルシェの左右のAアームをガッチリと固定する。

写真キャプション8
●タワーバーは、横1本タイプではなく、
4点支持のタイプ。これも同じくテクニカルメイト製の
もので、価格は4万9500円。
xスタッフは大垂水出身の走り屋さんなので気合いが入ってる。



ラウヴェルトペグリッフ






 



■ RAUH Welt 中井 啓 Link ■

 

中井流マシンSTYLE原点

  ポルシェカレラAE86風計画
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  RAUH Welt流ポルシェ登場
  AKIRA NAKAIの2017
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