RB26DETT可変バルタイSYSTEM 2017NOW

RISING(東京)

RB26DETTで可変バルブタイミングを
実現するRISING流RVCSシステムの
2017年度の現状をチェックしてみた!!





 

これまで数回に渡って紹介してきたRISINGの可変バルブタ
イミングシステム「RVCS」。純正パーツをうまく流用することで、
RB26DETTエンジンに可変バルタイを導入することができるという、
画期的なもの。当初のインテーク側のみならず、エキゾースト側も
可変にしたというステップを踏んできたシステムは、現在では、
どのように変貌しているのか? お客さんの評判はどうなのか?

このような面から、RISINGの伊藤さんに取材を行った。

「多いですよ。ほんと。これまでチューニングすれば下がなかった
RB26DETTが、こんなに乗りやすく、そしていい感じの乗り味になる
んだって、ほとんどのお客さんがびっくりします」

「ただ、いまやってるのは、インテーク側だけなんです。
エキゾースト側もやったんですが、いろいろと考えて、いまは
インテークだけでセットアップすることがほとんどですね」

ここで、RVCSの原理というか、乗る側にとってのメリットを
おさらいしてみよう。いまでは、いろんなエンジンに採用されて
いる可変バルタイだが、当時の日産エンジンでは、
スポーツエンジンではないRB25DETに採用されていたものの、
RB26DETTには採用されなかった。SR20DETも同様。

ノーマルで乗っているぶんには、ま、なんとかいけるのだが、
ハイリフトカムを入れると、とたんに中低速トルクがなくなる。

ま、当たり前ですよね。インテークとエキゾーストのバルブが
同時に開いている時間(オーバラップ)が長くなるわけですから、
燃焼室を混合気が吹き抜けて、トルクがなくなる……反面、
高回転域ではオーバーラップが大きいことによって、
高出力を発揮することができる。

 

どちらを取るか? RB26DETTオーナーにはどちらを選ぶかの
選択しかなかったわけです。だけど、インテーク側のカムシャフトの
作動角を可変にすることで、低回転領域ではオーバーラップを少なく、
高回転では大きくすることが可能になる……と、ここまで読んでいただいて、
おわかりかと思うのだが、ハイカムを入れないと、
可変バルタイの旨味は出ないのです。

ノーマルカムを使っていて、可変バルタイを採用しても、
多少は効果はあるものの、ハイカムの弱点を補うときの感動はないわけです。

「そうですね。お客さんのなかにも、けっこう勘違いしている
ひとが多いですよ。可変にすると速くなる……みたいな。基本的な
仕組みを理解してもらうと、ハイカムを組むことが前提だという
ことは、わかってもらえるんですけど」

現在、RISINGが勧めているのは、REIMAXのカムシャフト。
作用角が272度で10.2oリフトのタイプ。これをIN&EX共に組む。

「いまのところ、このカムが、一番調子いいですね。RVCSの
システムともいい感じで、ハイカムのよさと、RVCSの利点が、
うまく噛み合うっていうんですか、気に入ってます」

どうやら、RISING独自の可変バルタイシステムであるRVCSは、
10年以上の年月を過ごしながら、きちんと熟成しているようだ。



上の写真は、チタンのプレートを短冊状にレーザーカットして、
それを高度な溶接技術を使うことによって、口径も、曲がりも
自由自在にセットアップできるという手法を用いて制作されたもの。
上のパイプは同経で作られているが、テーパーを付けることも可能。

これも、RISINGが初めて行った手法だった。

最初に、試作品を見せられたとき、無理なダメ出しをした。
「溶接跡がキレイじゃない」

もちろん、チタンの薄板を溶接するには、非常に高度な技術を必要とし、
しかも、テーパーをつけるとなると、さらに、その難易度はますことは、
わかってはいた。わかってはいたが、RISINGならなんとかするのでは?
そう思って、あえて無理なダメ出しをした。

その後、数ヶ月後にRISINGを訪れたときに待っていたのは、
試作品とは比較にならないほどキレイに溶接された製品だった。

無理な注文を実現するために、特性の冶具と、オリジナルの固定台&
回転台を考案し、それを組み合わせて実現したのだという……。
RISINGというのは、そういう性格を持っている。





最初にRVCSを紹介したのが2005年だった。画期的なシステムだった。
メーカーが数億円の開発費をかけて作り上げるものを、たったひとりの
チューナーが、独自の方法で、応用することを可能にした。

それだけで、凄いと思う。

だけど、発想を形にして、それを歳月をかけながら
よりいいものに熟成していくということは、もっと凄いと思う。

 

下のビデオは、「CARBOY2017」というタイトルで、
FRESH!アメーバ を通じてインターネット放映されたもののです。
また、そのアーカイブを、Youtubeにアップしたものです。
他にもイロイロと作っていきますので、
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RISING
〒192-0151 東京都八王子市上川町3515
Tel 042-652-9449


http://www.rising-web.jp/


■ これまでのRISINGによるエンジン開発の履歴 ■

  新展開…… L型用インジェクションスロットルSYSTEM
 

CARBOY2000年11月掲載…… RB26改29ハイデッキ

  CARBOY2005年3月掲載…… RB26改RVCSシステムSTEP 1
  CARBOY2006年5月掲載…… RB26改RVCSシステムSTEP 2
  CARBOY2006年5月掲載…… RB26改RVCSシステムSTEP 3
  CARBOY2006年5月掲載…… RB26改RVCSシステムSTEP 4
  2017取材…… RB26改RVCSシステム2017の状況変化
  2017取材…… DRAG仕様RISING S30Z製作途中記
   
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