RISING VALVE CONTROL SYSTEM STEP 4

RISING(東京)

CARBOY TUNING TECHNOLOGY
●RVCS RISING VALVE CONTROL SYSTEM





CARBOY2009年5月に掲載された、RISINGの可変バルブタイミング機構のSTEP4。

 可変バルブタイミング機構を独自のシステムで作り上げられないか?と
新しい試みが始まったRVCSシステム。そのステップアップバージョンを紹介!



    ※以下、当時のまま掲載させていただきますので、※
    ※
価格、仕様等は変更されている可能性が大です)※


私家版大排気量Kit進化論 RB29DETT!!
偏心ピストンとNVCS等の組み合わせで最終結論??


 以前、紹介したライジング製の可変バルブタイミング機構「RVCS」は、
順調に進化して、各部の改良が行われ、何人ものお客さんのボンネットの
下で可動を続けている。

 これに組み合わせる腰下は、ニュータイプのクランクを使ったロング
ストロークタイプの2.9L。つまり、私家版RB29DETTである。

「もう3年目を迎えますが、少しずつ改良を行いつつ、カムシャフトの
可変角度も、30度近くまで変化させることができるようになりましたし、
エンジン内部の加工箇所もいろいろと変更されました。今回、ピストンを
作ったのは、そのあたりの性能をしっかりと発揮させるためと、圧縮比を、
乗り味重視でセットしたいからなんですよ」

 サーキット走行用ではなく、ドリフト用でもなく、普段の足として
使っていて、いろんなステージで、スポーティ走行を楽しみたい
。そういうお客さんが共感するのが、伊藤さんいうところの「乗り味!」である。

 この乗り味というのは、なにがポイントになるのか?というと、
基本となるエンジンの力であり、レスポンスであり、反応スピードである。

 これを実現するためには、8台の圧縮比ではダメ(RB26DETTベースの場合)、
どうしても9以上の静的圧縮比(バルブタイミングのセットアップ等で、
動的な圧縮圧力の設定は変わってくるものであり、それをどう
コントロールするかで、エンジンのフィールというものは変化していく
ものなのだ)が必要となってくるという。。



「でも、9.5以上の圧縮設定をしてしまうと、セッティング時に点火の値を
追い込みにくいんです。あまりさわれないというか……だから、9.0〜9.2
あたりの値にセットして、点火を追い込んでセットアップしてやることで、
乗り味がグッとよくなるんです。9.5〜10といった高圧縮タイプにしてしまうと、
下のトルク感は向上するんですが、上のフィーリングがだめなんですよ」

 今回製作したピストンは、NAのRB26DETTを製作しながら、プロフィールや
リセス等を研究しつつ、ターボのフィーリングをよくする方向で考えられたもの。
製作はアメリカのCP社。サイズやプロフィール等は、ライジングオーダー。

「RB25DETのNEOなんかは、圧縮比設定が9.0ですよね。NVCS機構を
持っているせいで、そのあたりの圧縮比設定が、大きく生きてくる……
そう考えているんじゃないか?と思います。とにかく燃焼効率を向上させる
ことが大切ですね。RB26DETTの場合は、燃焼室形状を変更することが
難しいので、ピストンのクラウン部分の形状で、燃焼室を作らないといけないんです」

 これまでのピストンを使っていると、圧縮比設定が面研1mm状態で8.5と
いうラインでしたが、今回作ったピストンを使ってやることで、9.0〜9.2付近
の値が実現できます」

 NVCS機構を独自にセットアップすることで、これまで不可能だと思われて
いた低速領域のトルク確保、そして、中高速域のパンチ力を共存共栄させること
ができる……いやあ、確実に私家版RVCSは進化しております。より大きく設定
できるようになったオーバーラップを、これまで以上に使いこなすことで、
高圧縮(適度な)のメリットを生かすことが可能になる。そういう眼で、
もう一度このピストンを眺めてみると、今後のターボチューンの展望が
見えてくるような気がする。

 燃焼効率を向上させるという手法を追求すれば、燃費の向上も期待できる。
現時点では、市街地7km/♀、高速11km/♀というラインが出ているという。
期待度、大!!
 



●ターボ用のピストンではあるが、これだけのバルブリセスを持つのは、珍しい。
まるでNA用のクラウン部のようだ。





●ピストンピンの入る位置がオフセットされていることがわかるだろうか? 
右側に寄っている。ロングストローク用にノック防止策。




●鍛造製法で製作されたピストンの裏側を見ると、アメリカのCP社の刻印が。
RISINGがCOにオリジナルオーダーした結果……である。




ピストンリングのこと……



 このピストンをじっくり見てみると、ピストンリングは、
国産のものが使われていた。口径やリング溝とのマッチング等を
考えると、国産リングが適当なんだろう。トップリングの内側に
斜めにカットされた構造を採用している。
 いろいろな方式があるのだが、利用回転領域、使用圧力等に
よって、いろいろな形状が考案されている。今回の形状は、
どのような効果を発揮してくれるか……楽しみであります。
最近のピストンリングに関しては、薄型の形状で、十分な
張力をを持ち、耐久性やシールド性能に優れているものが、
開発されている。これだけの差が性能差となるケースが多い





RISING
〒192-0151 東京都八王子市上川町3515
Tel 042-652-9449


http://www.rising-web.jp/


■ これまでのRISINGによるエンジン開発の履歴 ■

  新展開…… L型用インジェクションスロットルSYSTEM
 

CARBOY2000年11月掲載…… RB26改29ハイデッキ

  CARBOY2005年3月掲載…… RB26改RVCSシステムSTEP 1
  CARBOY2006年5月掲載…… RB26改RVCSシステムSTEP 2
  CARBOY2006年5月掲載…… RB26改RVCSシステムSTEP 3
  CARBOY2006年5月掲載…… RB26改RVCSシステムSTEP 4
  2017取材…… RB26改RVCSシステム2017の状況変化
  2017DRAG仕様RISING S30Z製作途中記
   
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