コレ好き指数120%で考える極私的TUNDE CAR
○○○○○年頃

カッコよさについて、もう一度イチから考えてみよう
21世紀Tuning Machine探訪

思いっきり大仰なタイトルであります。
カッコよさとはなんぞいや?ということに、
正面から取り組んでみよう……ま、そういうことですが、
普通の雑誌じゃ、やりませんわな。

そんなもん、個人個人によって異なることはわかりきっている
ことだし、誰かに押し付けられるもんでもない。

だけど、そう言ってちゃ、なんにも始まらないんですよね。
洋服のことでも、生活の趣味の件でも、大きく言ってしまうと、
ライフスタイルとかゆうもんも、個人の価値観の範疇でしょ!
はい、終了!

でも、雑誌を作っているものの習性なのかなんなのか、
「これは○○○○○○だっ!」とか、言いたいわけですよ(笑)
そうじゃきゃ商売になりませんから。
でも、自分が言ったことに対して責任を追求されたくない。
だもんで、あんまり正面切ってモノを言わないように……。
だから、そんな及び腰で作ってる雑誌は、面白くないんです。

ま、誤解を恐れずに言ってしまえば、
CARBOYはイケイケドンドン主義であります。
とりあえず、言ってしまいましょ。んで、叱られたら
ゴメンちゃいしてしまいましょ。

下のタイトルページに使用しているブツは藤本の私物です。
ライカのVfにPBのドライバー、そいつをSONYのデジカメで
撮影している風景を、『撮影』しました。

ま、いまとなっては、古いデジカメで、古いフィルムカメラを
撮影しているということになってしまっていますね。
いまなら、スマホで撮影しているところでしょう(笑)

 

                                                       ©八重洲出版 

で、次のページからは、いまは亡きとなってしまった、
込谷さんのZを引き合いに出しながら、自分たちがカッコいいと
思えるものはなんなんだろう?と探っていくページとしました。

あとは、当時の原稿を、そのまま掲載してみます。
青臭いとか、時代が違うとか、言ってることが間違ってるとか、
そういうことは、イッパイあると思います。
でも、そうやって、CARBOYを作ってきました。
誤解を恐れずに……どころか、誤解でも六階でも上等でしょと。

ま、適当に読み流してやってくださいませ……。

 

 


21世紀Tuning Machine探訪 

コレ好き指数120%で考える極私的TUNDE CAR
100万人の人間がいりゃ101万通りの好きっ
がある……これわかっておきたい!!

正直に話そう。クルマをいじって、走らせることで、

ナニを求めるのだろう。スピード感、達成感、高揚感、

自己満足……いや、それだけじゃないはず。他人に

見られたい、自慢したい、褒められたい、感心されたい

なかなか口にできない欲求が、心のどこかに潜んでいる。

ひと昔前なら、チューニングカーを走らせているという

事実がカッコよく思えた。他人と違う仕様、領域に足を

踏み入れている優越感が、チューニングには存在した。

だが、少しばかり時代の背景が変わってきたことも事実。

自分の価値観と信念にとっては、時代が変わろうが、

他人がなんといおうが、そんなこたぁ関係ないのだ。

でも、もう一度、自分の感覚を見直してみることで、

もっとスゲエ段階に入っていくことができれば、

そいつもいいんじゃないか……CBはそう考えている。

ちょっと気恥ずかしいのは事実だけど、これからも

おもしろおかしくチューニングと付き合っていくために

もう一度カッコよさについてジックリと考えてみたい。

時代に左右されない、でも時代のことも知っている

ボクたちがここにいる。この時代に生きて、クルマを

走らせて、なんだか楽しくやっている。その実感を

持つことができれば、ボクたちの人生ってやつも、

それほど悪いもんじゃないと思えるはず……。

 


実技的に探るカッコイイの具現!!

正面切って「カッコよさとは!」という疑問
こいつを投げかけられて、堂々と論陣を
張る自信家はほとんどいないといっていいだろう。

誰もが手探り足サグリでカッコよさを追求し
失敗し、それにもめげずに再チャレンジして
いるのが本当のところ。ここでは5年越しの
モディファイを実現した込谷さんのS30Zを
メインゲストに招いて、現在のカッコよさに
ついてジックリと考えてみたい。

一般的にはとんでもない手間がかかっている
マシンだがその構成要素と予算は、意外にシンプル!?

 

SENSE of BEAUTY……カッコイイを具現する要素

DETILS……細かい部分の作り込みが全体の印象を形成する!

美は細部に宿る……と言われている。男の趣味を
図るのに靴を判断材料にするとも言われている。
その昔の竹槍&出っ歯仕様がカッコ悪かったのは
(ま、あれだけ潔いのもカッコいいといえば
いえなくもないが)、大物ばかりに神経がいって、
細かいところが切りっぱなし、雑、汚いというせいだった。
現在のスポコンもどきがカッコ悪いのも、
目立つところばかりをやってるからというのが最大の原因。
ちょっとでもクルマの知識があれば、矛盾する部分や
違和感を感じるところばかりが目立ってしまうのが敗因だ。
だから、クルマのカッコよさを追求するためには、
まず細かい部分をスッキリと、しかも質感が高く
仕上げたい。ブーコンのアンプひとつ取り付けるのも、
ボディに開いている穴に無理矢理留めているよりも、
スッキリとしたステーで、まわりのパーツとバランスを
考えながら装着する。そうすれば、ホース類の
取りまわしも自然とスムーズに、最短距離で
やってみようと考えてくるわけだ。
ホームセンターで売っているアルミパイプや
ステンの帯板を使ってやることで、
投資金額以上の満足度を得ることができる。
もちろん、そこにはひと手間かける必要があるのだが……。
基本的にはシルバー系の部材を使ってやることで、
クルマという走るための機械に似合った雰囲気が
生まれてくる。あまり色数を多くすると
まとめにくくなるから、できるだけシックを
心掛けて、できるところから少しずつ細かい
部分をモディファイしていこう。

DRIVING……クルマと自分の接点を大切にする!

コクピットは、ドライバーがクルマと一番長く
時間を過ごすところ(なかにはエンジンルームを
見ている時間がダントツに長いプライベーターもいる?)だ。
このことを考えると、コクピットをどうモディファイするか?
ということの重要性がわかってもらえるはず。
だが、昔のクルマとは違って、現在のマシンは曲線を
多用したデザインと、複雑な組み立て工程を
経ているおかげで、素人がなかなか加工しにくい
というのが現実。最も簡単な自己主張の方法だった
ステアリング交換も、純正品がよくなっていることと、
エアバック等の問題もあって、有効な方法では
なくなっている。だが、追加メーターやコントロール機材が、
現在のチューニングカーには不可欠な要素になっているので、
それをどう収納するか? どんな形でコクピットに
フィットさせうか? これが最大のポイントになる。
追加メーターは、いまではデイジーチェーン機構が
主流となり、専用のメーターパネルやBOXが
販売されている。だが、こいつをそのまま装着するのは、
ちょっと芸がない。薄い硬質スポンジを緩衝材として、
BOXと内装の間にセットしたり、スポーツドライビングに
関係のない装備(センターコンソールのモノ入れや、
シフトレバー後ろのスペース等に、ドライビング時の
視認性に関係ないものをセットする……そう。どう隠すか? 
いかにさりげなく見せるか? そういうことを考えながら、
大径メーターやシフトランプ等のワンポイントでキチンと
機能を主張する。そういう2段構えの手法が有効だろう。
 
 

MODIFY……ノーマル造形を活かしたオリジナルを作り上げる!

外観をカッコよくすることは、実をいうと非常に
難しい作業に入る。手始めは、リップスポイラーの
色選択、形状を選ぶことから始まり、リヤのスポイラー、
フェンダーの加工とステップアップしてくることが多いのだが、
ひとつだけ注意しておかないといけないのが、
全体のバランス感。その部分を見ているとカッコよく
思えるのだが、ググッと下がってクルマ全体を見てみると
……そうです。なんだかアンバランスだったりすることが多い。
ステッカー一枚貼るのにも、全体のバランスをチェック
しながら行なう。こいつを最低限のお約束としておく。
そして、機能部品を最小限に見せながら、最大限に
活用するという手法を取りたい。オイルクーラー、
インタークーラー、ブレーキローター、キャリパー
……様々な走るための道具が、外観のカッコよさを
決定する大きなファクターになっている。
そう、これも全体の調和や、前後バランスをしつこくチェック!!

 

MISS MATCH……意外な組み合わせが新鮮なクルマを作り上げる!

あるオトコがいた。どんなクルマであっても、フロント
グリルを外す。それが彼なりの美学だったのだ。
ま、いまではグリルを外すことがカッコよさだと
考えるひとはいないと思うが(いたりして……)、
もともとあったものを取り外すというドレスアップが存在する。
その基本ラインは、「走りに関係ないもの&重量物を外す」
である。当然、ステージによって外すパーツの種類は、
変わるだろうし、外し度合いも変わってくる。
リヤシート、助手席、内装、外装、スポイラー……いろいろと
外す候補は考えられる。また、場所の移動や軽量タイプへの
変更もそのパターンに入る。そして、外しちゃいけない
大事なポイントは「ただ単純に外さない」ということ。
外したあとの処理をシッカリと行なう。こいつを金科玉条に
していただきたい。穴の処理、錆対策、安全対策をシッカリと
やっておく。これが消去法でドレスアップを

REMOVE……消去法で作るカッコよさの逆噴射!

またまた方程式の登場です。ミスマッチ。こいつは
なかなかの上級テク。誰もがやらない組み合わせだけど、
実際にやってみると、意外にイイ。この、意外性を
100%効率的に使うのが、ミスマッチ作戦。
箱セダンにスポーティエンジンという古典的な手法に
始まって、ラグジュアリーにレスポンスエンジン、
あるいは高級サルーンに俊敏サスペンション導入
……このあたりは、マニアならずともくすぐられる仕様。
なんてことのないセダンが、エンジンはノーマルっぽいのだが、
異様にしなやかなコーナリングを見せる。ジックリと
チェックしてみると、前後共にサスペンションが強烈に
チューンアップされている。こういう意外性は、
ドライバー本人もなかなか楽しめる。こいつは
ヨーロッパ民族が得意とする手法で、アルピナやアバルト、
アブト等いろんなタイプのミスマッチが存在したんだ。

 

MORE&MORE……ちょいとしたことで小さなカッコよさを実現!


というところでどうでしょ? キミのマシンを、ググッと
カッコよくするヒントは存在したでしょうか? 
いろんな人間がいて、様々な価値観が存在するということは、
裏返せば、数え切れないほどのカッコよさが
あるはずだということになる。
これまで見たことも、考えたこともないカッコよさが、
まだまだいっぱい陽の目を見ていない。そういう観点で、
もう一度自分のクルマを見直してみていただきたい。
かなりの確率で、モディファイのヒントや発想が
得られるはず。これまで流行したり、みんなが
やっている手法から、一度離れることが、絶対的に必要なのだ。
そのあとで、もう一度カッコよさについて考え直してみる。
異業種、別ジャンルのアイデアや常識を導入することで、
クルマとしては新しい試みが可能となる。
そうなりゃウッシッシ……であります!!

 

コレ好き指数120%で考える極私的TUNDE CAR
細部にこだわり抜いたSTREET TUNED FC
超絶INTERIORワンオフ作り込みSPL FC3S


ブラックの純正マットの上にセットされた燃料系と
点火パーツ……ひとつひとつをジックリと見てみると、
見覚えのあるパーツのはずなのに、まったく違った
モノのように見えてくるから不思議。これは、
細かいフィッティングパーツを選び抜き、あるものは
ワンオフで製作することによって実現した。
燃料のパイプラインも、曲げるポイント、他の
パイプとの間隔、形状と、作る人間の作業センスが
大きく影響する。リヤ部のパイピングを辿ってみると、
ボディ下部の形状に沿わせて曲げられてエンジンルームに
到達する。そして、そのエンジンルームも、ちょいと
普通のそれではない。バルジ成形された膨張管を
インテークに採用したり、サクションはチタンの
手切り異径タイプ。外観から覗くことのできない
世界が展開されている。
この手間と時間を外観から感じるのは、
やっぱりリヤのハッチ下の眺め。
ちょいと知識のある人間が見たら……痺れますっ!!

 

DATA■
13BT片面ブリッジポート T51RkaiBB 1000ccノズル×4 
FコンVプロ+パワーFC TRUSTインタークーラーコア 
デザートイーグルバルジ成形パイピング サクション部
チタン手切り変形 コレクタータンク サード280L
燃料ポンプ×2 MSD×3 スーパーサイレンサー他

 

とまあ、適当なことを言いながら、ご覧いただけたかと思いますが、
上のページは、デザートイーグルさんが作ったFCでした。
現在も、3.11大震災の後、東北から新潟に心機一転引っ越しをされて、
意欲的にモノ作りに取り組んでいらっしゃいます。

最初、デザートイーグルの大倉さんのところに取材に行ったときは、
正直言ってカウンターパンチをもらいました。東北の、田舎の、
一人でやっている工場から生み出されるもの、そして、その使用する
機材が、本当に誰でも(といっては語弊がありますが)
手にすることのできるもので、そこから作り出されたとは
思えない品質と造形美を兼ね備えていました。

込谷さんの取材を、今後することは不可能になってしまいましたが、
大倉さんは、藤本がこのようなHPを作り始めるということを聞いて、
新たな挑戦を始める……と言ってくれました。

TuningPOWERS!でも披露してもらった、水圧を使った
金属の変形加工等、アイデアと情熱で、これからも
様々なモノを生み出していってくれるものと期待しています。
ま、そのあたりは、今後ボチボチと紹介していきたいと思います。

このHPには、いろいろなコンテンツを、その種類別に、
大雑把に分類していますが、大倉さんのページは、

こちら

から見ていただくことができますし、

込谷さんの遺作に関しては、

こちら

から見ていただけます。

なにしろ、HPを制作するということが始めてなもんで、
いろいろと不手際があると思いますが、そこんところは
広い心で、堪忍してやってくださいませ。ヨロピク(古いな〜)。

 

 





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