ドリコンGP前史……驚愕の主催者逃亡レース
19988年10月号

BATTLE of 西仙台
行きはヨイヨイ、帰りは一斉?
レース途中で主催者撤収!!

人生とは、糾える縄のごとし……であります。
アンラッキーな出来事のあとには、アンラッキーが待ち受けている。
んでもって、その次にも、またまたアンラッキーが……。
ま、そんなことばかりではないのが人生だと、
信じたいわけですが、何事にも、『キッカケ』というものが存在します。

一世を風靡した「ドリコンGP」というイベントではありますが、
当然のことですが、それ以前の屈辱の歴史といいますか、
失敗の連続体験というのは、存在するわけです。

一般的に言って、雑誌の編集部というのは、
イベントを自主開催することは、
あまり、ありません。

誰か主催者がいたりして、
そいつに乗っかって、取材&記事制作をおこないます。

当たり前です。自分でレース&イベントを主催するということは、
募集をして、人選をして、コースを予約して、
料金を負担して、当日のスタッフを確保して、
天候の心配をして、実際のイベント進行に気をもんで、
事故があったらどうしよう?とドキドキハラハラ……。

だから、編集部としては、自主イベント開催に関しては、
触らぬ神に祟りなし方式を採用します。

あ、テストコース等に、数社のクルマを集めて、
テスト形式、チャレンジ形式でイベント的な記事展開をする
というケースは、こいつは日常茶飯事であります。
谷田部の自動車試験場を使っての最高速や性能テスト等は、
どこの雑誌社の編集部でも、当たり前に行われています。

でも、全国一般公募でのイベントというのは、
ほとんどやりません。バイク雑誌のモトチャンプさんとか、
創世記のホリデーオートさんなんかは、
非常に『特殊』なケースということができるでしょう。

そんななかにあって、谷田部の自動車試験場を使った
『CARBOY0→400m』を始めた、CARBOYという雑誌は、
異例中の異例な存在でありました。
しかしながら、0→400mイベントはそうでしたが、
周回レース的なものは、一般的な通例に従って、
イベント主催する団体と協力して、
取材&記事作りをしていたのが、1988年までのこと。

その一例が、今回紹介する『BATTLE OF 西仙台』。

上のタイトルページの、タイトルの下部には、
「SRP主催」と明記されております。
SRPというのは、セブリング・レース・プロジェクトさんの略で、
後援がCARBOY編集部。
つまり、両者協力して、レースを作り上げましょう!
というお約束チームでありました。

 

で、上のように、予告ページを制作して、
編集部あてに参加者を募り、レース開催にこぎつけました。

編集部としては、コース代はむこう持ち、
スタッフもSRPさんが用意して、
あとは取材と撮影をすればOKという条件でした。
顎脚付きみたいなもんですな〜(笑)

 


これで、イベントが無事終了すれば
シャシャンのシャン!で、
「お疲れっさまでした〜!」
…………のはずでした。

しかしながら、予選を行っている途中で、
なんだか原因は覚えていないのですが、
お約束チームの結束が、バラバラと崩れてしまったのです。
あんまし記憶にございませんが、
CARBOY側(藤本ですが)が、いろいろと注文をつけたのが
お気に触ったのか? 写真撮影に時間がかかるのがお気に触ったのか?

「やってられないよ〜!」
「えっ?」
「オレたち、引き上げますから〜!」
「……えっ?」
「じゃ、あとは好きにしてください」
「…………ええっ?」

というわけで、スタッフ全員退去(笑)

あとに残された参加者とCARBOY編集部&カメラマン。

じゃ、そういうことで〜……と、その場でお開きに
することもできませんし、予選は終了しているし。

急遽、ドライバーズミーティングを開きました。

で、事情を説明して……。

「こうなったら、もう一度レースを組み直しましょ!」
と、その場で、レギュレーションやレース方式を
組み直して、予選結果だけをいかした状態で、
レースを続行することにしました。

今から考えると、なんだったんでしょうね?
ま、ま、そ〜ゆ〜ワケで、当日のレースは、無事終了(?)

 

 

 

 

 

これに懲りたCARBOY編集部は、
「いや〜、CARBOY0→400mみたいにはいかんね〜」
「他人のイベント取材は、楽でいいけど、
思い通りの記事展開は難しいね〜」
とまあ、種々雑多な反省点を踏まえて、
これからは、自分でイベント開催しましょ。
独自の視点や、楽しさ追求で、
これまで見たことのない周回レースイベントを
創り上げましょう!

ということで、考えたのが、翌年開催した
『峠チャンプ決定戦!』であります。

 

 

大失敗だった峠チャンプ決定戦

でありますが、上のリンクを辿っていただければ
理解していただけると思いますが、
イベントの趣旨はよかったんですが、
実際にやってみると大矛盾というか、
スタート前に結果がわかってしまうという、
大失敗イベントでございました。

 

ついにたどり着いたNEWイベント……ドリコンGP

 

「ウ〜ン、なかなか上手くいかんもんじゃい!」
と頭を抱えることになるわけですが、
ここで懲りないのが、CARBOYでありました。
次の手、その次の手は?
もっと参加者と読者が楽しめるイベントはないのか?
そんな手探り足探り状態のなか、
「そうだっ!! ドリフトコンテストですっ!
ドリコンですっ! ドリコンGPですよっ!!」
とまあ、前代未聞のイベント誕生に
こぎつけるわけでございます……。

とまあ、駆け足でドリコンGP前史を語らせていただきましたが、
このあとも、CARBOY0→400m、ドリコンGPと並行して、
あるいは次世代イベントとして、いろいろなイベントを
主催し続けていくことになりました。


ほんとうに、ヘンテコな雑誌でございましたよ。

誰かが主催したイベントの『取材だけっ!』を
していたら、どれだけ楽ちんだったか、
そして、どれだけ負担が少なかったか〜。
ま、ま、それもこれも、藤本的な性分でしたね。
そう思うしかありません。

だって、ソッチのほうが、楽しいんですもん(笑)

 

 



■ 今だから話せる秘話(笑) ■


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よろしかったら、お願いします。


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