RB26DETT共鳴作戦!!
CREWCH(三重)




CARBOY2010年7月に掲載された、CREWCHの独自の試み。

SR20DETのV-TEC仕様製作や、純正パーツ流用のバランス重視仕様等、他のお店とは違った視点から生み出されるマシンは、ストリートでの使い勝手や耐久性といった項目を最優先して作られる。

    ※ 以下、当時のまま掲載させていただきますので ※
    ※ 価格、仕様等は変更されている可能性が大です ※



太ければ性能UP!と信じられている
フロントパイプの口径や長さにこだわり
RB26DETTでは難しい鳴きのよさ
踏んで楽しい排気音チューンを紹介!


細いフロントPIPEで独特の鳴りを!!


RB26DETT共鳴作戦!!


 音というのは、チューニングカーにとって、想像以上に大切な要素である。しかしながら、市販車のなかで、音、それもエキゾーストノートにこだわったというものには、ほとんどおめにかかれないのが現実である。
 チューニングマシンにとっても、音は性能の次に来るもので、最初からサウンドチューニングを企画されたものは、あまりない。
 以前、CB誌上で紹介したサクラムさんの試みは、そういう意味で、非常に興味深いものがあった。以前からBMWを始めとしたNAマシンのエキゾーストを製作するときに、それが奏でるサウンドを重要視していたのだが、それを国産市販車の範囲に広め、ユーノスロードスターをベースにして、エンジンはノーマルなのに、NAチューンされたようなサウンドを実現した。
 そして、これは実際にドライブしていると、非常に気持ちのいい音であり、楽しく乗りまわすための大きな要因であることに気づかせてくれた。いやあ、ターボ全盛時代から、次第にNAマシンの数が多くなり、味や質感を求める時代になったということもあるのだが、エキゾーストサウンドが心地よいマシンというのには、どうにもそそられてしまう。



 今回紹介するのは、NAエンジンではなく、ターボエンジン、それもRB26DETTをベースにしたサウンドチューニングである。
「性能の面からいけば、いろんな考え方があると思います。ただ、今回の場合は、純正タービンをベースにしているだけに、それほど高回転領域での性能にこだわることはなかったんです。それよりも、もっと大切なものが、いろいろとあると思いますね」
 これまで、SR16VEの可変カムプロフィールをSR20DEに移植したり、純正流用のストリート最重要視チューンを行ってきたクルウチの久留内さんはいう。
 一般的に言われているのは、RB26DETTというエンジンの排気音は、ターボということもあるけれど、他の日産エンジン(RB20DETやRB25DET)のように、4000回転付近での『鳴き』が発生しないというもの。



 たしかに、RB26DETTをベースにチューンした車輌からは、そのような音の特徴は感じられない。そこで、久留内さんが注目したのはフロントパイプ。
 排気効率の面から語られると、70oという口径がベストといわれているのだが、ここをあえて60φに設定。そして、フロント側とリヤ側のパイプの長さを等長としながら、もっとも『鳴き』がよくなると思われる80cmという長さにした。その結果、ハイコンプ仕様のRB26DETT(薄いガスケットを使用)に、純正改のハイフロータービンを装着した状態で、4000回転付近で『クオ~~ッ!』という鳴きを確保することができた。この領域は、ブーストがかかり始め、「さあこれから加速領域に入るぞ!」というところでもある。ここで、いい感じのエキゾーストノートを体感しながら、アクセルを踏み込めば、そこからターボパワーが炸裂する……このリズム感が、何ともいえないくらいにいいのだ。
「そうですね。ちょっとしたことなんですけど、毎日使う領域ですから、ここが気持ちいいと、全体的にいい感じになるんですよね」
 あまり細かいことを気にしないドライバーなら、「それがどうかした?」と、歯牙にもかけないのだろうが、アクセルのパーシャルフィーリングや踏み返し時の感触等にこだわるドライバーなら、この『鳴き』はなかなかに魅力的!

 



●RB26DETTというエンジンは、どうしてだか排気音に魅力が少ない。RB25DET等とはちょっと違っている部分を今回は解明??



 
●リヤ側のパイプが、グルリッとまわりこんで、前後のサイズがシッカリと同一サイズになるように設計されている。




●マシンにセットされた状態。外径が細いだけに、取りまわしもそれほどスペースを要求しない。このあたりは常識破りの役得??




●ブーストが立ち上がり、4000回転付近でクオッ!とくる。普段常用する回転域で、このような感触を味わえると、非常に楽しい。




●4000回転から300~400回転ほど共鳴が起こる。その次に、ブースト効果によって、次の加速領域を味わうことになる。



 
●口径は60φと細い。一般的なフロントパイプは70oで高回転域での排気の効率を優先したもの。純正タービン利用逆転の発想。



●長さは集合部までが約800o。フロント側とリヤ側が共にこの長さ。まとまりもよく、ノーマルタービン改なら、これで十分??


新しいR31SKYLINE SWAP!? 






■現在進行形のチューンが、R31スカイラインにRB26DETTを搭載するチューン……といっても、それだけじゃどこにでもある仕様。クルウチらしさをだすのは、外観ノーマル風で、あえてツインターボ改(OH&加工)。圧縮比を上げて3LNA風に仕上げたもの。キラキラメッキも、昔のL型風を意識した旧車改で、みょうにマッチしている。
 いろんなタイプのR31チューンが行われているので、GT-Rノウハウを多用した仕様が、これからも次々と誕生する予定。いやあ、RB20DETでは、思いっきり力不足なだけに、旧車オーナーは注目!!





CREWCH
(三重)クルウチ
〒515-0331 三重県多気郡明和町佐田906-12
0596-53-0070

 




■ これまでのCREWCHによるエンジン開発の履歴 ■

 

R35GT-Rの乗り心地改善作戦

  CARBOY2009年6月号 SR20GV可変バルタイHEADでNISSAN V-TEC誕生!!
  CARBOY2010年7月号 BNR32ノーマル改修計画
↑できるだけ、いろんな方に見ていただきたいので、
よろしかったら、お願いします。


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