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チョイ悪オヤジという風潮

2006年9月

『つや消し』さんと呼んでいた。
鈴木保史さんのことであります。
クルマの塗装がつや消しでしたから(笑)

先日、福島のアクティブの小林さんと電話で話したとき、
「最近、つや消しさんはどうしてるのかな?」
「ちょっと前から、連絡とってないんですよ」
「……そう」

工具のスタビレーの話から思い出したのですが、
今回紹介する記事の撮影中に、Snap-on信奉者である
『つや消し』さんに、スタビレーの能書きを話したら、
「う〜ん、わかりました。でも、オレはやっぱり、
ピカピカメッキのSnap-onのほうはいいわ〜!」と
スパッと言われてしまったこと、です。

CARBOYという雑誌は、なんだか変な雑誌でして、
クルマの雑誌なんでありますが、バカみたいな企画に
熱中するという傾向がありました。
というか、「あ、それ、面白い〜!」と
単純に実行してしまう性格でありました。

LEONという雑誌が創刊して、そのなかで
『チョイ悪』というワードが頻繁に登場するようになりました。

で、その編集長の岸田さんというひととは、Bigin時代に、
一緒に1週間ほどオーストラリアを取材でまわったことがありました。

当時、Bigin編集スタッフには、ファッションのことに
異様に詳しいヒトがいたり、時計マニアがいたり、
靴フェチがいたりと、なかなか面白い人材が存在していましたが、
編集長である岸田さんは、いたって普通(?)というか、
ごくごく一般的なノウハウのおじさんでしたが、
異様に見栄とウンチク流用の使い方がうまいひとでした
(……なんという間接的なものの言い方)。

ま、そんなこともあって、『チョイ悪』という単語を、
冷やかし半分で使っていたわけですが……こいつを
クルマ、チューニング生活に当てはめてみたら?
たまたま、そう考えたときに、
『つや消し』さんの存在がドド〜ンッ!と
クローズアップしてきたわけです。

『つや消し』さんなしでは、この企画は成立しませんでした。

いつも会う『つや消し』さんは、上の写真のように、作業着にタオル巻き。
これほど『チョイ悪』という風潮と相容れないヒトは
存在しないだろう……そう思いましたです、ハイ。

ネーミング好きというのも、CARBOYの性格でありました。
『つや消し』さんの、『チョイ悪』ネームは、
「スズキ・パンナコッタ・ジローエモン」としました。

310サニーのモディファイをするときに、
アウトビアンキ風のネーミングで、
「アルトビビルヤンキ アバウトA12」と、大阪訛りのイタリア風に
したのと、同じ感覚であります(笑)


『つや消し』さんが、この企画に協力してくれたのは、
「あ、『つや消し』さん、ご褒美に、SIMPSONのレーシングスーツ、
あげるけど……どうします?」
「やるっ!」  でありました(笑)

でも、その後日談を聞いて大笑い。

「藤本さん、もらったSIMPSONのレーシングスーツですけど、
大事に吊ってあったんですが、窓際に吊ってたもんで、
日に焼けて、黒が茶色に……(泣)」

ご愁傷さまでありました。

いい人なんです、たまに、乱暴なヒトでもありますが(笑)

以前、藤本の事務所に遊びに来たときに、
当時、中国製の電動自転車があって、
藤本がもう飽きていたので、
「いる? 邪魔だから持っていってくれると嬉しい」
そういったら
「いるっ!」とふたつ返事で、応じてくれて、軽トラに積む前に、
試乗したのはいいのだが、フルスロットルのまま曲がろうとして、
派手に転倒……肘から膝から血みどろになりながら、
軽トラに積んでいる姿を見ながら、笑いが止まらなかった藤本です。

いい人なんです。

以前、藤本が「4A-Gチューニングバイブル」を作ってたときに、
AE92をレンタカー屋で借りたら、4A-Gが載ってないタイプで、
「おかしいやないの、AE92のくせに!」といちゃもんを付けたら、
その場にいた店員さんが「あ、すみません、代わりのAE92手配します」
そう言ってくれたのだが、本当は藤本の早合点だった……そのときの
店員さんが『つや消し』さんでした。

JDDAのレースのときに、コース脇で写真を撮っていたら、
スタートしたつや消し号のドラシャが折れて、
そのままコースサイドのコンクリートウオールに
向かってきたのですが、それが藤本の真正面。
クラッシュする寸前のコクピットのなかで、
『つや消し』さんは、片手を上げて「ごめんっ!」と
謝っていました(笑)

 

そんな『つや消し』さん大活躍のチョイ速オヤジ特集であります。

いま、どうしてるのかな?
元気でいてくれると、嬉しいんですが。

ちなみに、ここに登場するものは、
藤本私物でありました。

でも、INCOTEXのパンツは腹が出すぎていてボタンが締まらないし、
Jhon Lobbの靴は小さすぎて、無理やり足を押し込んで、
「痛っ、痛いです、無理っ、無理です!」
ボルサリーノのパナマハットは、「入んないっす!」
……楽しい撮影でありましたよ。

 



■CARBOY企画特集 ■

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よろしかったら、お願いします。

 
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