CARBOYでは、様々なコンセプトカーを
作ってきた。そのなかでも特徴的な
非常にCARBOYらしい(?)マシンを……
まず、トップバッターは、『ダサカロ』であります。
ま、読んで字のごとく、ダサいカローラを略したものです。
当時、雑誌が作るコンセプトマシンというのは、
なんでだか、フルチューンの、SHOPさんやMAKERさんに
おんぶに抱っこの「役得SPL仕様」のマシンが当たり前。
編集部&部員&フリーライター等の方々が、
雑誌に掲載するから……とのお約束のもと、
自分のクルマをバンバン改造したり、
そのあとで売っぱらっちまったりと、
ま、そんな話が本当なんだか、噂のウワサなんだか、
正体はよく存じておりませんが、
基本的に、CARBOYで作るクルマは、『自費』が原則。
そりゃあ、ちょっとは勉強していただきましたよ。
素人じゃないんですから(笑)
でも、藤本が合言葉にしていたのは、
「業者価格でやってもらったら、タダでやってもらったのと同じ!」
でありました。だから、支払うのは、一般のお客さんと、業販の中間以上の価格。
それが払えなければ、SHOPさんや、MAKERさんに頼むなっ!でありました。
ただし、CARBOYには「カーボーイガレージ」がありましたので、
そこで製作する分には、いいでしょ。という特約はありました。
おっと、またまた脱線気味。
というわけで、CARBOYのワークスマシン(っていうのか?)は、
ちょっとばかり癖があるというか、その時代のコンセプトを
具現化するマシンを目標にしていた。
そのトップバッターが、『ダサカロ』
わざと、普通の4ドアセダンを買ってきて、そいつに
2T-G改2Lのハイチューンドエンジンを搭載。
藤本が考えていたコンセプトは、
「信号で、隣に停まったおっさんカローラを、チラ見したら
レースのシートカバーに、レースのカーテン(もちろんビニール製レース)。
なんだか、非常にダサいんだけど、排気音がでかめ……ひょっとしたら、
マフラー破れてるんじゃないの? ちゃんと修理しろよ!」
ところがギッチョンすいっちょん(いやあ、近頃聞きませんね、こういう死語)。
シグナルが青に変わった次の瞬間、あっという間にカッ飛んでいくじゃあーりませんか。
ま、こんなシチュエーションを想定して作りましたね。
レースのシートカバーは、
「探すのが面倒くさい」&「こんなものに金をかけられない」
というふたつの意見で却下されましたが、カーテンは装備しました。
おっと、言い忘れましたが、以下の記事は、
藤本の原稿ではございません。
コンセプトだけを出したまま、あとはCARBOYガレージに、
そして編集部の山田くんに丸投げしてあります。
ですんで、カローラはCARBOYガレージが、
KP61とサニーは山田くんが、一生懸命探して、
エンジン仕様等を検討&製作したものです。
![](05_CBWORKS/CB1981_11dasakaro.JPG)
![](05_CBWORKS/CB1981_11dasakaro2.JPG)
『ダサカロ』に続く第2弾のKP61には、ちょっとした裏話がありました。
編集会議をしていて、セカンドカー、それもスポーツカーを作ろうという話になって、
藤本が考えたのは、『総額30万円』という上限値でした。
どうして30万円なのか?というと、当時、このくらいの金額が、
セカンドマシン&遊びグルマとしての上限では?という結果です。
KP61なら、3K改4Kで、それなりのトルクは出るだろうし、
中古エンジンを使えば、それほど費用はかからないはず。
それに、足まわりとブレーキをセットすれば……。
だから、ベース車両にさける費用は10万円以内!
当時、そこそこに人気があったKP61を、10万円以内で探すのは、
相当に苦労したと思います。色んなところに電話をかけまくって、
ようよう栃木にあるSHOPさんにあるという情報を入手して、
そこで交渉して手に入れてきた山田くんでした……が、
その栃木の店がレーシングサービスYASUさんでした。
このKP61購入を記に、山田くんが流用パーツの取材をお願いし、
その話を聞きつけた藤本が、それ以降取材をお願いするという、
非常に長いお付き合いのキッカケとなりました。
![](05_CBWORKS/CB1986_01KP1.png)
![](05_CBWORKS/CB1986_01KP2.png)
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んで、続く第3弾は、サニーです。
なんだか、軽量級のクルマばかりです(笑)
このサニーは、山田くんが自費で買ったと思います。
例によって、編集会議でバカ話してる最中に、
アウトビアンキのA112の話になりました。
実は、当時、藤本がちょっと、欲しかったんです。
でも、その直前に、フィアットパンダの初期型を
購入したもんで、2台も同じような車格のクルマを
買うというのは無理があったんで……。
で、本物が買えないなら『パチもん』という
大阪系の単純発想で生まれたのがこれです。
『アルトビビルヤンキABOUT A12』
大阪弁と適当な英語と、アルファベットの「A」つながりだけ。
ほんま、ええかげんなネーミングですわ(笑)
ホントのこと言うと、藤本は小さいクルマが好きなんです。
ですんで、前述したフィアットパンダだとか、
オースチンヒーレースプライト(カニ目)だとか、
そういうの、乗ってました。
欲しいクルマは、MGAとか、ロータスのエリートだとか、
あ、ジャガーのEタイプも、ちょっと大きいけどいいです。
で、国産だと、サニーですね。ホンダのS600やS800、N360、
トヨタのS800……欲しいですね〜。
あ、そうです。小さいクルマというか、軽いクルマですね。
重量が軽ければ、エンジンも少しのパワーアップでOKだし、
ブレーキも効くし、サスペンションも簡単でOK。
いいことづくめですよね……とまあ、そういう気持ちが
強いもんで、ついついCARBOYワークスマシンが、
小排気量車になってしまうという側面も、
ま、それよりも、値段が安い!という理由が最大ですが(笑)
![](05_CBWORKS/CB1987-02altobibiru.png)
![](05_CBWORKS/CB1987_03altobibiru.png)
![](05_CBWORKS/CB1987_03altobibiru2.png)
この後、CARBOYがSHOPさんやMAKERさんと協力して、
作り出していくクルマは、様々な変遷を遂げていきます。
プロモデットの小峰さんと、空冷ポルシェをやろうと思ったときは、
「とにかく、エンジンが壊れているベース車両を探そう」でした。
結果的にエンジンに手を入れる予定なので、最初から完調である
必要性なんか、まったくありませんですよね。
ただ、あのときは、絶不調のポルシェオーナーと出会ったので、
そいつをベースにすることにしましたが……。
その後は、NERの中島さんとSR20のNAチューン、
レーシングサービスYASUの山崎さんとMiniチューン、
イーグルの加藤さんとRB25DEのNAチューン、
当時SSターボに在籍していたアウトストラーダの佐々木さんと
ゼロヨン日本一を目指すSW20ターボ仕様、
…………そういうマシンを一緒になって作っていただきました。
それぞれのマシンは、非常に特徴的で、内容も面白く、
世間ではなかなか流通していない仕様ばかりでした。
ま、そのあたりの詳しい様子は、FACTORY のコーナーで、
おいおい掲載していく予定です。
とまあ、ザザッと振り返ってみたCARBOYワークスマシンたちです。
おっと、以上のマシンは藤本の担当ですが、
他にも深田くんや川崎くん、高橋くんらが、いろいろと、
特徴的なクルマづくりをしてきましたので、
機会があれば、紹介したいとは思っていますが……。
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