CARBOY的には
マイナー車種だと思われていた
MARK Uの空前絶後特集!?

特集の最後には、このように記されている……。
『マークUというクルマは、はっきり言って
とらえどころのないクルマだ。スポーツカーでもないし、
高速クルージングするマシンでもない。そのくせ、
ツインカムエンジンを搭載し、日本初のツインターボを
採用したヘンテコなクルマである』
1989年当時の認識としては、まっとうな捉え方だと思う。
しかしながら、その10年後、15年後には、
その認識は誤っている……と思いましたね〜。
というのも、当時のマークUというクルマは、
おとなしめで、特徴がなく、7M-Gや1GーGといった
スポーティツインカムを搭載してはいるけど、
どっちかと言えばトッツァングルマ……だった。

しかしながら、時代が変遷していきますと、
1992年に登場した7代目マークUには、
2JZ&1JZというNEWエンジンが搭載され、
基本的なポテンシャルがぐっと向上。
しかも、チューニングという作業の方向性や
可能性が多様化していった結果、
とんでもない仕様が実現することとなった。
これは、ほとんどのひとが認識していないと思うのだが、
中古のマークUを購入して、ターボチューンを、程々に抑えて、
サスペンションを、そしてブレーキの基本性能を向上させることによって、
世界でも稀な、新しいタイプのスポーツカーを作り出すことができるのだ。
渋滞の日本でも、ストレスなく乗りこなすことができて、
エアコンも効くし、燃費もそこそこ。
なのに、アクセルを踏み込めば、250km / hあたりまで、
猛然とした加速を体感できる。
ポルシェよりも、フェラーリよりも、速いファミリーセダン。
こういったタイプのクルマは、世界中に存在しない。
ま、近いのはBMW M3あたりだろうか……ただ、価格面では
格段の差がある。
性能や出力データだけを取り上げれば、
それほどでもないクルマだけど、実生活の足として、
そしれプラスアルファの魅力を持つセダンとして、
その実力をきちんとアッピールできれば、
日本から発信する『JAPANESE SPORTS CAR』として
これほど魅力のある車種はないんじゃないか?
そういうことを、1989年当時は、まったく考えてませんでした。
だから、ここで紹介しているマークUは、『特殊なマークU』
ばかりでありましたね〜。
GT-RやFD3S、ランエボ等のスポーツカーと、
同じ土俵でマークUを捉えていたわけです。
ま、そのあたりは、勘弁していただきながら、
当時のマークU事情を振り返っていただければ幸いです。








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