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NARDI クラシック 34φ パンチングレザー仕様
2007年

クラウドファンディングで実現した
CARBOYオリジナルNARDIクラシック
現代SPORTSマシンに最高のマッチング
34φパンチングレザー仕様!

 

いまが2018年ですから、もう10年以上前のことになります。
FETさんの広報NEWSかなんかで、谷口信輝選手が、
NARDIクラシックの34φモデルを……ということを知りました。

クラッシクファンの方ならご存知の通り、
一般的なのは37φ、小径タイプが33φというのが、
それまでの常識でした。しかしながら、33φは、ちと小さい。
かと言って37φはでかい。そう思っていたヒトが多かったです、ハイ。

藤本自身も「もうちょっと小さい口径のがあれば……」
ずっとそう思っておりました。
で、谷口選手の情報を見て、
「なんだ、34φの型があるじゃないですか!」と。

思ったら即行動、であります。

ただ、CARBOYオリジナルバージョンを作るなら、
これまでのスムースレザーとは異なり、
パンチングレザーでいきたい。
そう思いました。

で、CARBOY誌上で購入希望者を募って、
50名以上のオーダーがあれば……あれっ?
これって、何かに似てます。

そ、そうですっ!

いま流行の『クラウドファンディング』ってやつじゃないですか。

そうかぁ。10年前に、すでに『クラウドファンディング』してたんだぁ。

ま、そんな感慨はおいておいて、誌上で募集した結果、
見事に実現する運びとなりました。

 

ですが……。

いま現在、というか10年前も、CARBOYオリジナルステアリングとして、
話題にならなかったワケがありました。

一般常識で言いますと、雑誌等のオリジナルGOODSというのを
制作する場合、既存のものにロゴを描き込んで制作するというケースが大半。

まったくのオリジナル品を作るというのは、経費的にも、労力的にも大変。
雑誌編集の片手間でやるわけですから、簡単なロゴ入れで済ますわけです。
しかしながら、今回のケースのように、メーカーに基本的な型があり、
素材があり、デザインがあるという場合なら、それほど手間を掛けることなく
完全オリジナルの製品を作り出すことができます。

当然のことながら、FETさんからは「CARBOYさんのロゴ入れますよね?」
そういう打診がありました。普通なら「当然ですっ!」というところですが、

……カッコ悪い……と思って……しまった……んですよね。

以前、RECAROの取材をしたときに、
「藤本さん、今後の製品についての、アドバイスってあります?」
そう聞かれたときに、即答で、

「RECAROのロゴなしバージョンがあれば、
あるいは、本当に小さくて目立たないロゴなら
買いたいと思うんですけど……ねぇ」

そのように言った藤本であります。

デカデカとしたロゴマークを喜ぶのは、アジア的な傾向で、
ヨーロッパ野郎は、もっとシックに控えめなのがかっこいいと考えている。
そういう感覚が、どうしても抜けないんですよ。

そういう根本原則を持っているもんですから、
NARDIクラシックの限定バージョンも、
CARBOYロゴ無しに決定させていただきました。

    

 

    ◇     ◇     ◇
その結果、CARBOYバージョンを発送したあとから、
FETさんから打診がありました。

「藤本さん、例のクラシック、めちゃめちゃ評判がいいんで、
ウチからも販売していいですか?」

「…………はい」

その結果、CARBOY的『クラウドファンディング』で
実現したステアリングは、オートバックスさんでも入手できるようになりました。

ですんで、いま現在、ヤフオクやメルカリで
「CARBOYオリジナルの34φナルディ……限定バージョンです!」とか、
「入手困難のCARBOYロゴ入りナルディです!」といった商品が、
売買されるということはありませんです、はい。

実を言うと、購入者の方から、抗議の電話もいただきました。

「藤本さん、CARBOY限定のはずなのに、オートバックスでも
売ってるじゃないですか。これじゃ、僕のNARDIとオートバック製と
まったく変わらないんじゃないですか? やっぱりCARBOYロゴを
入れて、作るべきだったんじゃないですか?」

はい、おっしゃるとおりです。
普通なら、絶対にそうすると思います。

で、そのときに、言い訳半分で言ったのは……

「そうですよね。でも、いいじゃないですか。CARBOYの
企画に賛同してくれたヒトがいて、実現したんですから、
オートバックスで買っているヒトを見たら、『おいおい、
そのステアリングは、オレがいなきゃ世に出なかった
製品なんだぜっ!』って、思ってあげれば(笑)」

ヒトの感覚というのは、なかなかに難しいものです。

 

 

 

下記に、当時の記事と原稿を再録しておきます。
当時、クラウドファンディングに賛同してくれた方々、
いまでも、愛用していただいているでしょうか?

  ◇       ◇       ◇

 

さあさ、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい……と、
思わず掛け声をかけたくなる企画を紹介させて貰いましょう!! 
おっと、そうそう。その前に、上のステアリングを
ジックリと見ていただきたいと思いまする。
「…………????、NARDIでしょ? クラシックですよね? それがなにか?」と、
あっさりと流した方、失礼ながら、NARDIクラシック歴が、
あまり長くないようにお見受けいたします。

詳しいひとならわかると思いますが、こんなNARDIクラシックは、
いままで存在しておりませんでした。直径寸法が34φなんですよ。
だから、スポークとのバランスが、360oや330oの
クラシックとは微妙に異なっております。

以前CBで紹介した谷口選手とコラボレーションした
SPLモデルは34φ径を採用して、ブルーステッチを施したタイプだった。

だが、上の写真は完全クラシックの34φモデル……
もちろん、一般的には出まわっておりません。
一部のプロショップに、ホーンボタンが付属しない
状態(保安不適合品)で、少しずつ供給されているのが、
このステアリングなのだ。

34φというサイズは、36φとも33φとも
微妙に異なっているものの、現行パワーステアリング
装着マシンとのバランス感覚が抜群。大きすぎず、
小さすぎず、リニアな感覚でステアリング操作が
できるというのが、34φというジャストサイズなのだ。

いわば、現代のスタンダードサイズ。

昔のパワステなしマシンなら36φだった。
小径フリークなら無理して33φだった。
でも、いろんな条件を満たした21世紀の
スタンダード寸法は34φ!と、独断で断定させていただく。

で、サイズが現代バージョンとして変更されたなら、
いまのマシンのコクピットに装着してバランスが
いいのがパンチングレザー仕様。

シックで、上品だけど、クラシックのデザインと
あいまって、ダッシュまわりとのマッチングが抜群にいい。

だからこそ、34φ径のスムースレザーのクラシックを
眼前にしたとき、ピピピピピッ!と、物欲ブーストの針が、
フルスケールを振り切って暴走を始めてしまったのだ。

34φ径で、パンチングレザーバージョンが欲しいっ! 
それもクラシックデザインで!! 

ナイものねだりと笑わば笑え。ナイからこそおねだりしたくなってくるんだ。

入手が難しければ難しいだけ、ナイものねだり度は、
どんどこ上昇の一途。「欲しい!」「どうしても欲しい!!
「絶対欲しいっ!!」と、欲しい三段活用のホップステップ&
ジャ〜ンプ方式で、物欲ブーストは上がり続ける……。

ヨッシャ、わかりました。アンタの気持ちはよ〜くわかった。
ここはCBが、ひと肌脱ごうじゃあ〜りませんか。
だてに20数年の歴史を持ってるワケじゃありません。

早速、ナルディの国内代理店であるFETさんに掛け合いました。

「欲しいんです。どうしても、欲しいんです。
なんとか、欲しいんです。誰がなんといっても欲しいんです」

……まるで子供のおねだりです。

でも、熱意というのは、しばしば困難を溶かしてしまいます。

「わかりました。私たちもナルディに惚れ込んで
商売してる人間です。そこまでいわれちゃ、
応えなきゃオトコがすたりますけん!」とFETの小田さん。

成り行きで、ニワカ九州男児となって、NARDIへの交渉を約束してくれた。

ただし、だ。とはいっても、2本や3本じゃ、
イタリア伊達男集団のNARDI社も
「フザケンじゃねえ! こちとら江戸っ子でいっ!!」とつむじが曲がります。

だから、最低約束本数に達したら、オーダーして貰うこととなった。
50本!です。ブラック&シルバーの両スポーク合わせて、
50本の申し込みがあれば、クラシックデザインの
34φパンチングレザー仕様が実現します。

どうか、応募要項に従って、CB編集部まで
申し込んでいただきたい。
ホントの本気で、50名の申し込みがあれば
即座にオーダーかけますよっ!!

 

物欲開発プロジェクト
【NARDI CLASSIC 34φパンチングレザーversion】
応募要項

上の写真が、FETのNARDI担当の小田さん。
「やっぱり、クラシックでしょ!」と、情熱を
持ってNARDI信者増加計画を推進中だが、
今回のパンチングレザープロジェクトに、
諸手をあげて賛同してくれた。

「もし、この企画が実現して、NARDIにオーダーを
かけるとしますと、そこから3ヵ月程度はかかることを
了承しておいてください。気になる価格は、3万9000円定価を目標にしています」

購入希望者は、CB編集部宛に、ハガキ、FAX、メールで
「夢のNARDI SPLオーダー」係まで、
住所、氏名、連絡先電話、ブラックorシルバー、
希望本数を記入して、申し込んでくださいませ。

申し込み人数が50名を超えた段階で、FETの小田さんを通じて、
イタリアのNARDI社にオーダーをかけます。
実現を信じて、コツコツと小遣い貯金を始めていただきたい。
支払&配送条件に関しては、申込者宛に通知します。

追伸:すでに、編集部内で3名の申し込み済。

取材協力:FET


「夢のNARDI SPLオーダー」発送のお知らせ

こんにちは! CARBOY編集部の藤本です!!
大変お待たせいたしました。
CARBOYとナルディのコラボモデル、シルバー色がいよいよ入荷します。
おそらく、来週半ば〜末あたり(4/5〜4/7)のお届けになる予定です。
この企画に賛同してくれたCARBOY読者に少しでも安い価格で
提供したい!との気持ちで、定価4万950円のところを
税込み、送料込みの2万4000円という破格値段にさせていただきました。
代引きでのお届けになりますので、よろしくお願いいたします。



パンパカパ~~~~~ンッ! 発表させていただきます。
とうとうのようやっとでありますが、夢のNARDIが到着いたしました。
んでもって、注文をいただいた読者諸兄のお宅にお届けが完了しました。

最初は「ントにできんのかよ、そんなもん。
イタリアだぞ、あのNARDI社に注文つけるのか?」と
半信半疑ながら、実現したらどんなにいいだろうと、
CB誌上で募集をかけたところ、必要ラインの50オーダーが
あっという間に集まりました。

それから、FETさんに頼んでNARDI本社に
発注をかけましたが、そのとき、こだわりの細部の
仕様を決定させてもらいましたね。

ここで悩んだのが、CARBOYの印をどこかに付けるかどうか?
でも、「やっぱり、外観ノーマル風、中身フルチューン路線のCBですけん、
NARDIロゴだけで十分でしょ。シックにいきましょ!」と
大人の判断をさせていただきました。

結果は大正解。パッと見たヒトは普通のクラシックだと
思ってくれるはず。でも、詳しいヒトが見たら、
「ンッ? クラシックに34φ、パンチング? ウソでしょ」
とビックラこいていただけるはず。

ま、自慢じゃありませんが、このステアリングは、
「ヨッシャ、オイラが夢のNARDIを実現させまっしょ!」
とオーダーを入れてくれたオーナーがあってこそ。

いやあ、よかったですよ……んでもって、
実際に手元に届いた製品はといえば、コイツがまたまた大正解。

微妙な径の差と、パンチングレザーの触感、グレーのステッチは、
使い込めば沈んでステアリングの風格をよりシックにしてくれるはずです。

今回は完結編ということで、実際に装着したひとに装着写真を
送ってもらいました。それぞれのコクピットに、夢のステアリングが、
実際にセットされた様子は、涙ナミダ。

そんななか、ひとりのオーナーのお便りを紹介いたしましょう。

「私は今年還暦を迎える爺ですが、20代の頃から
ステアリングといえばナルディでした。
CBも創刊くらいからの愛読者で、昔は2T-Gの1750cc仕様の記事を
一生懸命読んだものです。そして、いまだにいまだにいじりがやめられず
現在のクルマも相当いじってあります。こんな爺がCBの読者に
いると言うこともお見知りおきください……」

そうなんですよね。CBって、創刊してから27年も経つんです。
当時20代なら……当然のことです。喜んでいただいて、本当によかった。

 

   ◇       ◇       ◇

 

CARBOY編集部 藤本殿

早速の対応、有り難う御座います。
お電話頂いたようですが、出勤のため不在で失礼致しました。

さて、ナルディの件ですが
CBナルディを頼んだ事を友人、知人に自慢していたこともあり
CARBOY 2007/06号発売以来、
私は、嘘つき野郎に成り下がってしまいました。
もし、このままステアリングを購入しても
FETの市販品を買った位にしか思われないでしょう。
誌面に名前載ってませんから。

提案なんですが

CARBOY&FETコラボ企画
NARDI CLASSIC 340mm
パンチングレザーversion
serial No. 0/50 であることを認定する。
CARBOY編集部 印

のような感じの認定書+CBステッカーにて
了承します。

免許取る前からCB読者一筋20年目の高橋より

 

 

 


私はと言えば、コブラに34φのクラシックを装着して
悦に入っておりましたが……車検を取らずに、
その後10年間は、自宅の1階で眠っております。
ほぼ、新品です(笑)

 

 

 



■CARBOY企画特集 ■

↑できるだけ、いろんな方に見ていただきたいので、
よろしかったら、お願いします。

 
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