工具大全っ!であります
1991年6月号

思いっきり気ままで
独善的なTOOLの特集は
役には立たないが……

 

いみじくも、本文中で語っているわけだが、

「楽しいことってのは、無駄なことなのだ。これが『鉄則』である」

工具なんてものは、そのあたりに尽きる。

こうも言っている。

「ノーマルのファミリーカーが1980円の工具セットなら、
CARBOYオススメのTOOLは……チューニングカーなのだ!」

下のタイトルページの写真は、
レンチの握りの部分をアップにしたものです。
知らないひとが見れば「ナンジャラホイ?」

でも、興味があるヒト、工具にこだわりがあるヒトなら、
「フムフム、アレね」とニンマリしていただけるはず。


ネジを締めることができればOK。
ボルトが回れば御の字。
100均だって使える工具はいっぱいあるし……。

ほんと、最近の100均はすごいものがある。

だけど、1991年当時百均どころか、
ネット通販も、アストロプロダクツも、
それどころか、工具専門店というのも、
そんじょそこいらには見当たらなかった時代であります。


なにを隠そう、藤本も最初のスナップオンは東急ハンズで買った。
片目片口レンチ(コンビネーションレンチですね)が5000円ほどした。
えっ? セットで? 冗談言っちゃいけませんよ。一本です。
最初は、KTCのミラーツールを買ったんですが、
当時の私は、『Snap-On』というロゴに憧れてたんですね〜。

こんな調子じゃたまったもんじゃないと、
ヒーレースプライトをメンテするときは、
インチ工具が必要になったので、


アメリカから直輸入した。
送料を入れても、ずいぶん安かった。

…………だが、ヒーレーにレンチを当ててみると、
なんだかカコカコしている。「??????」
そんなはずはない。インチでしょ、oじゃないでしょ?
でも、確実にカコカコしている。

知り合いに聞いてみたら。
「藤本さん、ひょっとして買ったののアメリカインチ?」

なんじゃ、それは。コーヒーじゃあるまいし、
インチにアメリカンもブルマンもないでしょが〜。

「英国車やるときは、ブリティッシュスタンダードです」

ひえ〜、なんと、インチはインチでも、ちょっと違うらしい。

直輸入したのは、メガネにコンビネーションのロングとショート、
それにソケット一揃い……う〜ん。

 

このときばかりは唸りました



いまも、工具箪笥(子供のおむつダンスを使ってます)の
奥の方に鎮座しとります(泣)

ま、そんなことはさておいて、今回紹介する
『工具大全』という特集は、あんまり役にはたちませんが、
物欲だけは刺激してくれます。

ここに登場する工具の半分くらいは藤本個人の所有物でした。
だから、Snap-Onに関しては、ほとんどが古いロゴです。
ま、チタンのコンビネーションはお借りしましたが。

工具BOXやカバン等も私物です。

そして、当時のこだわりとして、鉛のシートを購入して、
それで工具を覆ってしまうという暴挙の撮影をしました。
手で押さえて、工具のフォルムを浮き立たせるようにして、
想像力を働かせていただこうと趣向したわけです。

8分の3のハンドツールに始まって、2分の1を追加し、
バイク整備用に4分の1サイズを揃えて、
レンチ類はSnap-Onからスタビレーに宗旨替えをして、
ドライバー類はBellaに変更し、
面白い工具があれば、ドンドンと増殖させ、
個人的にも、ドンドンと工具は増え続けました。

無駄金をいっぱい遣ったもんだ……そう思います。

いまなら、アストロプロダクツを始めとして、
もっと安価で、性能が良くて、工夫が凝らされている。
そんな工具がいっぱい手に入る時代になりました。

国産工具のポテンシャルも、ずいぶん上がりましたし、
いい時代になったと思います、ホント。

複雑な工具や、SST的なものも手に入るし。

ま、そんな時代格差を考え合わせながら、当時の
高級TOOLへの憧憬を感じていただければ幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

ここから下のページは、
別の意味での工具オタクである尾登伸介さんが
書いたものです。

実践的でありながら、独創的な尾登方式が、
徐々にCARBOYに登場し始めた頃のものですが、
書いて踊れるイラストレーター&ライターとして、
CARBOYの重要な一員となっていきました。

最初のキッカケは、CARBOY誌面の
COFFEEブレイクへのイラスト投稿だったんですが、
その頻度の凄さと、独特な作風から、
編集部内では尾登画伯の別名を持っていました。

イラストだけではなく、ペイントも特異で、
JDDAエントリーのドラッグドライバーのうち、
何名かはオリジナルのヘルメットペインティングを
依頼したこともありましたね。

 

 

 

 

 

 

 



■CARBOY企画特集 ■


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