CARBOY流『スポーツカー』特集!
1990年頃

ドーンッ!と真正面から
『スポーツカー』の特集を組みました
フェラーリとKP61が同一画面に……

タイトルページ等に使っているのは、藤本がイギリスから持ち込んできた
パイプフレームボディにコブラのFRPボディを被せたもの。
コイツの車検を取るのに、3ヶ月以上かかりました。
パイプフレームの強度検討書、サイドマフラーの方向問題、
フレームナンバーの照会、FRPボディが5oほどズレていたので、
タイヤがはみ出してしまう対策……トドメは、排ガス……陸自に
日参しながら、なんとか車検取得までいきましたが、
もう2度とやりたくない。そう思ったけれど、その次に
オースチンヒーレースプライトでも、同じような泥沼に……。
ま、楽しみであるといえば、楽しいもんですが(笑)

さて、『スポーツカー』の特集ということですが、

当時、話題になったフェラーリF40。
5000万円の元値が、投機目的で1億5000万円という
とんでもない値段になった頃の、象徴的なクルマだった。
そいつと、10万円のKP61を並べて……いや、正確には
同じようなアングルで撮影しての、スポーツカー比較心理学であります。

本当は、もうちょっとうまく、F40とKP61のアングル等を
揃えたかったところですが……無理でした。


クルマとしてのフォルムや寸法感、高さと幅のバランス、
そういったものが、まったく異なっていたからです。
で、下のような比較ページとなってしまいました(笑)

クルマという存在は、ぼくたちにとって、ナンなのか?
いまの若い世代が、まっったくと言っていいほど興味を示さない、
クルマという機械に、どうして当時の、そしていまの自分たちが、
あれほどまでに情熱を注ぎ込めたのか?

いまの若い世代が、かっこいいクルマとしてあげるものが、
どう考えてもわからない。SUVのどこがカッコイイのか?
あんなもん、利便性がどうかということだけじゃないか?
クルマというのは、なかでもかっこいいクルマというのは、
あんたらが思っているもんとは、まったくの別物なんだ
……とまあ、オッサンは、ついつい思ってしまうわけです。

 

当時の原稿を読んでいただければ、ホント、勝手なことばっかり
言っているということが、よ〜くわかっていただけると思います。

プロパガンダであります。檄文であります。
『スポーツカー』という手垢のついた言葉が、
エンスージアストだけのモンでもなかろうし、
『チューニングカー』というのは、『スポーツカー』なんだと
いう提言でもありました。改造車というものの、ひとつの方向が、
『スポーツカー』という言葉である。そいつを再発見するための
特集記事でありました。ま、そういうの、考えるの好きなんですよね。

こういう特集というのは、なんの役にも立ちません。

知らなかったノウハウを獲得できるわけでもなく、
格安情報をゲットできるわけでもありません。

クルマ雑誌というものが、役に立つ情報ばかりを扱うだけで、
本当にいいの? 人間ってやつは、クルマだけで成り立っているわけじゃ
ないし、自分が生きていくうえで、単なるひとつのジャンルに
しかすぎない……そいつを、きちんと踏まえたうえで、
楽しみとしてのクルマ道楽、チューニング趣味を確立させたい。
そのための雑誌を作っている。当時は、いや、いまもそう考えている。

だからこそ、役にもたたない特集や企画を、あえて組んでいた。

 

 

でも、そういう感覚に共感してくれたヒトが、20万人以上いたから、
CARBOYという雑誌は成立していたのだと思います。
他のクルマ雑誌が、こんな役に立たない記事を20ページ以上にわたって、
やりますか? ま、あまりにバカバカしくてやらないという正論も
ありますが、とにかく、こういう記事や企画が、好きなんですよ(笑)

当時を思い出して、「バッカじゃないの〜!」と笑っていただければ幸いです。

 

 

 

 



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