八重洲出版が60周年を迎える……そうです
2017年

CARBOYを世に出した
八重洲出版という会社は
ちょっとばかり不思議な……

 

先日、八重洲出版の現社長さんである、
酒井さんから教えてもらったのだが、
今年で、八重洲出版は60周年を迎えるという。

ま、ひとの会社が何周年だろうが、何百周年だろうが、
知ったこっちゃない……というのが、普通でしょ。

でも、ここで、少しばかり解説を。

その昔、クルマ関連の雑誌を出版する会社は、
非常に多かった。新車情報から中古車、モータースポーツ、
いろんな出版社から、様々なクルマ雑誌が発売されていた。

しかしながら、2017年現在、出版社は統合したり、廃業したりを経て、
数社を数えるばかりになっている。

CARBOYも6年前に休刊ということになった。
発売部数も少なくなっていたが、広告出校数が激減したのも、
大きな要因だと思う。そして、それよりも、大きいのは、
若い層が、クルマに興味を持たなくなったという風潮である。

クルマなんかなくたって、生きていけるし、
ガソリン代や税金、車検代、駐車代、そして何よりも車両購入費。
こんなものにお金を払うなら、スマホやゲームに遣ったほうが、
よっぽど人生楽しいじゃん。

そう思う若者が、ヤングが、若い衆が、大多数を占めるように
なったのは、悲しいけれども現実だと思う。

都会住まいなら電車を使えばいいし、酒を飲んでもタクシーがあるし、
クルマなんかなくてもまったく困らない。
田舎なら、家にある軽四を使えばいいだけの話だし、
遠出するなら、レンタカーという手もある。

確かに、たしかに、そうです。

新車を買おうと思ったら、300万円なんて普通の話だし、
軽四だって、高いモデルは200万円を突破したというし、
スポーツカーなんか1000万円以上の話でしょ?

やってられませんよ。

でも、ね。
ごくごく一般的な常識や情報からすれば、
おっしゃる通りなんですよ。

クルマなんて、移動の手段のひとつだし、
荷物を運ぶなら、他に頼めばいい。

そいつは、昔もそうだったんです。

大抵のひとは、そんなふうに思っていたんですよ。
いまと、そんなに変わりはありません。

ただ、時代が違うもんで、日本人全体が、
クルマを所有するということに、欲求を持ち、
ステータス感を感じた時代もあったんですが、
大抵のヒトたちは、いまの若い衆が思ってるのと、
それほど変わりはない程度の認識を持っていたんです。

でも、突然というか、なんでかといいいますか、
1980年代に、CARBOYという雑誌が、
なんの因果か、ひょっこりと産まれてしまったんです。

 


もちろん、最初の頃のCARBOYは、以前どこかの項で言ったように、
修理専門雑誌としてスタートした。言ってみれば、オートメカニックの
後発誌……ですかね。オルタネーターの修理とか、そんなことやってました。

で、CARBOYガレージというのができて、そこで、エンジンをバラし始めて
行ったわけですが、そのころに藤本がアルバイト的に入って、
ガレージ内でもチューニング的な作業をするのとともに、
取材活動の照準を『チューニング』に置くように変貌していったわけです。

そして、良い子ゼロヨンと名付けたCARBOY0→400mの前身イベントを
始め、そこから様々なイベントを開催しながら、1990年
それまでに見たことも聞いたこともない「ドリフト」を主体とした
『CBドリコンGP』を開催することになるわけです。

CARBOY0→400mは21年間、ドリコンGPは12年間。
雑誌社のイベントとしては異例な全国公募制で、誌面展開しながらも、
イベント屋的な存在になっていった。

読者参加型のイベントを、こんな風にやる4輪雑誌というのは、
それまでに存在しなかったし、こんなにいろいろな種類のイベントを
継続的に行った雑誌は存在しなかったといってもいいだろう。

だけど、ふとしたキッカケで、藤本は先人のなかに、

イベントを開催続けた雑誌屋を発見した。

それが、八重洲出版の創業者の酒井文人氏だった。

もちろん、30年もCARBOYを作ってきたわけで、
酒井前社長との面識があるどころか、色んな面で接してきた。

近所にあるお寿司屋さんに行ってた頃、
酒井前社長が、いきなり入ってきて

「藤本、オマエがこんな店に来るのは100年早いっ!」

そういって、ごちそうになったこともあった。

締め切りで必死になっているときに、ブラッとやってきて、

「どうかね?」と、意味不明なひと言を発することも日常だった。

でも、そのヒトが、出版社を起こす際に、浅間のクラブマンレースをやり、
東西で予選を行なったうえで、浜松の飛行場で
『全日本ドラッグレース』を開催していたオトコだとは……知らなかった。
なんとなく、関係はあるのだろうと思ってはいたけれど、
まさか、当事者であり、主催者であったとは……。

八重洲出版という会社は、そういうオトコが起こした出版社だ。

 


最初に、モーターサイクリスト、そしてドライバーという2輪&4輪の雑誌を発行し、
それに加えて、自転車のサイクルスポーツ、ラジコンマガジン、バンドピープル、
アウトドアのドマーニ、オールドタイマーと、乗り物に関連する雑誌を、
時代時代に応じて創刊していった。

そんななかに、CARBOYという雑誌も含まれていたのだが、

その雑誌が、自分がやってきた「イベントをやり続ける雑誌屋」という
軌跡を、なんの因果か辿りだした……そういうのを、なにも言わずに、
はたから見ていた気分はどうだったんだろう?

 

そんな経緯を辿ってきた八重洲出版が、60周年を迎える。
そして、なんの因果か、藤本も、今年60歳になって、
あらためて、このようなHPを立ち上げることになった。



そして、CARBOY2017という、最初は私的に作り始めたホームページを、

現社長の酒井雅康氏は、
「ま、作っているものを見ると、
これはもう、CARBOYそのものだよね(笑)」

そう言って、誌面の使用からなにから、すべてにOKを出してくれた。
そして、CARBOY OFFICIAL HPとしての『CARBOY2017』となった。

 

そして、何度か話をしているうちに、
「今年は、ウチの60周年になるから、CARBOY的なものを
なんか作ろうか?」と誘ってくてた。

いま作っているこのホームページは、CARBOYという雑誌が、
いろんな人の協力を得ながら、それまでに存在しなかった(いや、存在はしていたけど、
表面には出てこなかった?)、クルマのチューニングUPというジャンルを、
全国のヒトに紹介し続けてきたことを、キチンと記録しておきたい。
そう思ったから始めたわけだが、ただただ昔の記録をするだけではなく、
いまのヒトたちが取り組んでいること、これまでよりも、もっといい感じの
クルマを作り出そうと努力している現状を、多くの人にお伝えしたい。

そう思っているから、こんな内職仕事みたいなことを、
コツコツと継続しているわけですが(笑)

冒頭に述べたように、クルマなんて必要ない、
興味もないという若い衆は、その昔の一般ドライバー諸氏と同様に、
クルマが秘めている楽しさや、面白さ、そして、エンジンやサスペンションを
変更することで味わうことができる『世界』のことは、
まったくもってご存じないという寸法であります。

自動車文化の先進国と言われた、イギリスやドイツやイタリア、
そして独自の発展を遂げたアメリカの、クルマ好きと言われる輩は、
日本の尺度とは、ひと味もふた味も違ったものを持っている。

悲しいかな日本……である。

だけど、そいつが日本、なのであります。

30数年前は、エンジンに手を入れたり、サスペンションを調整したりと
いったことは、ごくごく限られた人間にのみ知られていた『趣味』だった。

そして、その楽しげな『趣味』の面白さを、一度でも知った人間に向けて、
このホームページを作り続けていきたいと思っている。

もちろん、バブルの頃や、ローン頼りにクルマに資金投入した頃とは、
まったく違ったアプローチで、クルマというものの楽しさや可能性を、
追い求めていきたいと思っている。

その昔、総予算35万円で作ったドリドリスターレットKP61や、
BMW320ベースのアルピナ仕様のNAマシン、
絶不調ポルシェをベースにした、空冷NAチューン。
数えていけば、限りがないほど、安いベース車両で、
ビックリするフィーリングを実現するというプランを、
CARBOY誌上で紹介してきた。

いま、スポーツカーを購入するのに、なんだか1000万円くらい必要だとか、
冗談じゃありません。そんなお小遣いは、母ちゃんから貰ってません(笑)

もっと、現実的に、検討可能なプランを……探してみましょ。
一般人には、思いもつかないデータの蓄積と、技術の進歩ってやつが、
ドンドコたっぷし、いまの日本には存在します。

ヨーロッパとも、アメリカとも違う、日本式のクルマの楽しみ方を、
これから、一緒に考えていければいいなぁ。そう思ってます。

ということで、乗り物雑誌の総合商社的な出版社である、
八重洲出版の60周年を、ちょいとばかり紹介させていただきました。

下記のように、60周年事業として、
「出版社の図書館やります。」というイベントが行われます。
創刊号からのバックナンバーの展示や、来場者特典プレゼント等が
あるそうです。藤本も、8日には行ってみようと思ってます(笑)

 

期間 2017年9月8日(金)〜18日(月・祝)
時間 11:00〜20:00 (土日10:00〜20:00)
場所 京華スクエア 1F 展示室
東京都中央区八丁堀三丁目 17-9
アクセス 東京メトロ日比谷線/
JR京葉線「八丁堀駅」A3出口より徒歩1分
入場 無料

http://www.yaesu-net.co.jp/60th/?p=event

 

 

初日に行ってきました。

CARBOYのバックナンバーが揃ってました。

藤本のほうには、初年度と、2冊ほど欠品があるのですが、

HPに使うには全バラをしないといけませんし……

 

ま、テキトウな動画を撮っておきました。

フリーで読めるので、いろんな方がいらしてましたね(笑)


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■ 今だから話せる秘話(笑) ■

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