日産工機で国政さん過激な行動に出る

1998年頃

日産モータースポーツの牙城で
パワーチェックシートにいちゃもん
そのまま、全開試乗に出かけてしまった……



 REINIKというブランド名で、日産工機から別れて新会社を設立した件で、取材に行ったときのこと。オリジナルBOXの国政さんと一緒に、色んな話を聞いていたときのこと。数々のレーシングマシンをチェックするシミュレーターのようなテストベンチで、計測したデータを見ていると、「ちょっと、この部分が気になるな〜、これは、ダメなんじゃない?」と過激な発言。「いえ、この部分は大丈夫です」という担当者。
「でも、RB26ベースのターボチューンで、500馬力や600馬力って、街中のチューナーなら、目をつぶっても出しますよ。それなのに、こんなトルクの谷があるようじゃ、日産工機の名前が泣くんじゃないの?」とさらに攻め込む。

 皆さんもご存知だと思いますが、日産工機というのは、NISMOブランドの原動機等を開発&組み付け等を行っている部署。言うなれば、日産ワークスであります。

 その日産ワークス製のGT-Rチューンに、思いっきりイチャモン付けるんですから、国政さんという方は、困ったもんです(笑)

 納得しない担当者は、いろいろと言うのですが……「じゃ、行きましょう!」と強制連行。近所の山に2人で行ってしまいました。
 あとで、話を聞いてみると……全開で山を登り降りしながら「ね、ここですよ。ここのトルクの谷が問題なんです。いいですか、ここでトルクが抜けるんです」と、解説しながら全開……いやあ、過激です。担当の方も、まさか、こんなことになるとは思ってもいらっしゃらなかったと思います。

 これも、その前に、いろいろと話しをしていて、開発したフルコンの理解が、街中のショップではできないみたいですというので、「ちょっと、その店のリスト見せてください」といって、リストを見たら……昔のスポーツコーナー的なお店ばかりで、フルコンどころか、ROMチューンも理解していないところばかり。
「このお店のなかで、ROMチューンもできない店がほとんどですよ。フルコンの話ししたって、無理じゃないですか?」というやり取りがありました。

 日本のチューニング業界と、レース業界の認識のギャップというか、そういうものがありましたねぇ。しかし、500馬力オーバーのGT-Rを全開で走らせながら解説(というか、ほとんど説教ですよね)する国政さん。穏やかな外観とは、まったく違う方でございます。CARBOYで、いろいろとお世話になりましたが、本当に、貴重なひとだと思っております。日本のクルマ業界の至宝……そう、思っておりますです、はい。


■ 今だから話せる秘話(笑) ■

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