投稿記事を読んでビックラこいた
なんちゅう凄いことをするヤツが
日本には存在してるんだ〜!!
CARBOYには、創刊当時から
『プライベートチューニングレポート』という
投稿記事を掲載するスペースが設けられていた。
素人さんが、自分で自分のクルマをいじった
レポートを投稿してもらい、それを掲載する。
ま、どこの雑誌でも、読者投稿というコーナーは
設けられているのでありますが、
正直言って、あまり面白いものはありません（笑）
編集部が適当に捏造したり、
しょうもないことを大層に掲載したり、
お褒めの言葉をズラズラと並べたり……。
しかしながら、CARBOYのこのコーナーは、
強烈なインパクトを感じる投稿が、
目白押しで登場したものです。
このコーナーをキッカケに取材を行なったり、
ライターとして招聘したり、
ショップを開いたり……そういう意味では
「TUNEの登竜門」であったのかもしれません。
そんな得意な読者投稿のなかでも、
『白眉』ともいうべきなのが、
今回紹介するモノであります。
岐阜のYASHIROエンジニアリングという、
内燃機加工を行っている工場のなかから、
マツダのREをベースにした
『4ローターエンジン』が誕生したのです。
その模様をレポートしてくれたのが、
以下の投稿でありました。
藤本は、当時、『プライベートチューニングレポート』の
投稿原稿には、すべて目を通しておりました。
チマチマしたやつから、「おっ、これはいいな〜」というもの、
あるいは、「けっこう凄いな〜！」から、「凄いな〜っ!!」
ま、いろいろ玉石混交状態ではありましたが、
一見するなり腰を抜かしたのが、
この投稿でありましたよ。
おまけに、1991年の1月に掲載した4ローターは、
同じ年の4月にはSA22Cに搭載されて、
走り出したという強烈な追加投稿が……。
いやあ、尋常じゃないですよ。
その経過を踏まえて、
CARBOY編集部のなかで、
「マツダスピードさんで、テストベンチにかけないか？」と。
そして、実際にYASHIROエンジニアリング製の
4ローター『YB26』が、テストベンチにセットされ、
その性能をチェックするという展開になりました。
このテストに関しては、
藤本的にはどうしても立ち会いたかったのですが、
取材の都合で、どうにもならなくて、
編集部の高橋くんが担当してくれました。
ですんで、掲載記事の原稿は、
高橋くんが書いております。
んで、テストが終わった時点で、
高橋くんから話を聞きました。
「いやあ、燃料が足りないので、
『燃料ポンプを追加してくれ』と言ったら、
マツダスピードさんで『ウチではそんなの
やったことないですよ』というので、
シングルで続けたんですけど、
なかなか性能が出なくて、
八代さんが言うように追加したら、
それなりの結果が出てんです」
「その後、イロイロとやったんですけど、
途中でオーバーヒート気味になってきたんで、
テストは終了ということになりました……」
また聞きなので、正確なところは把握できなかったが、
いろいろと高橋くんには酷なことを言った（笑）
「ドラッグ用のエンジンなんやから、
周回用とは違って、長い間回す必要はないんよ〜」
「13Bのペリで300馬力ちょっとやから、
燃料ポンプ足らんのはわかってるんやないの？」
「全開で回して10秒保てばOKやのに、
そんなに何度も回してたら
……そらエンジンに負担がかかるわ」
ま、言いたい放題言いました。
高橋くんは、ヒトがいいので、
反論せずにウンウン言ってくれました（笑）
7500回転の499馬力という結果に終わったわけですが、
REの回転領域である9000回転付近まで回せば、
どれだけパワーが出るのか？
その結果は、その後のドラッグレースで証明されました。
NAのREでは、驚異的な出力だということができるでしょう。
そして、そんなエンジンを、マツダ本社開発部が作ったような
『分割式エキセントリックシャフト』ではなく、
町工場が旋盤を使って削り出した
『一体式エキセントリックシャフト』が可能にした。
これはもう……下町ロケット状態ですね（笑）
YASHIROエンジニアリングさんのことに関しては、
この後も取材展開を行なったので、
おいおい紹介していきたいと思います。
◇ ◇ ◇
そういえば、このCARBOY HPを始める前（2年ちょっと前？）に
八代さんから突然電話があったことを思い出しました。
「藤本さん、最近はなにされてるんですか？」
「…………なにも」
「…………そうですか」
八代さん、ボチボチとまた、こんなこと始めてますよ〜（笑）
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