俵藤さんのリハビリ

俵藤 修(埼玉)


脳梗塞からの帰還
リハビリ代わりのS31Z復旧作戦 その1

なんだかんだと、イロイロありまして、
久しぶりのHP更新でありますが、

ちょいと前の話になるんですが、
ある日、突然携帯電話が鳴りました。

「あ、藤本さん、お久しぶり!」

日産ディーゼルの俵藤さんからでした。
しばらく連絡がなかったんですが、
どうしたんだろうと聞いてみましたら……。

ある日、仕事中に脳梗塞を発症。
その後、入院生活を送った後、仕事復帰したものの、
右半身が不随気味。だけど、リハビリ代わりに
知り合いのS31Zのレストア&チューニングを始めたという。


俵藤さんには、CARBOY時代に、いろんな職人さんを
紹介してもらったり、プライベーターとして、
ドラッガーとして、イロイロお世話になった。

 

早速、埼玉にある俵藤さんの『秘密基地』に行ってみた。

『秘密基地』は、ほんとうに怪しげな『秘密基地』でありましたが、
この原稿を書きながら、昔のCARBOYの記事を探して、
そいつを貼り付けているうちに……気が付きました。
同じ場所だったんですね。
1999年に来た場所、その場所で、新しいプロジェクトが始まっていました。

 

☆2018 04 08俵藤さんのリハビリ
動画が見れない場合は、上のリンクのを クリックしてくださいませ。

 

久しぶりに会った俵藤さんは、相変わらずのおしゃべりさんで、
変わりないマシンガントークで、楽しい俵藤さんでありましたが、
今回ベースになっているクルマは、昔から所有していたものを、
若いオーナーをそそのかして(?)、今風の30Zを作るという計画。

搭載エンジンは、RB25DETで、
こてっちゃんから「あ、すぐに載るよ!」と保証付きで買ったもの。
しかしながら、実際にエンジンルームに現物合わせしてみると……。
「いやあ、まったく載りません(笑)」

だが、ま、なんとかしていくことだろう。
クルマの仕様や、チューン予定のプランを、
いろいろと聞いたのだが、正直言って、
マシンガントークがすごすぎて(?)、
印象に残っているのは、脳梗塞で倒れて、
救急車で運ばれている途中、チンチンのことが心配で、
動く方の手で、反対側に寄せた……ということでありました。
海綿体ですから、神経が通っているわけないのに、
そのあたりの発想は、やっぱり俵藤さんであります。

 

ただ、話をしているうちに「オッ、ひょっとしたら?」

そう思ったことがありました。
使用パーツのことでいろいろと話しているうちに、
「そうそう、フェンダーには、このZ33のエンブレムを
付けたいんですよ。光るヤツ、ね(笑)」

と探し出してきたのが、下の写真のマーカー。

こいつは、下の写真のように、ライトアップされるタイプ。

いや、単純にそれだけのものなんですが…………この1点で、
ビビッと来てしまいました。

俵藤さんとオーナー君が、どんなZを作ろうと目論んでいるのか?
でありますよ。

 

正直言って、これまで俵藤さんが説明してくれる話は、
『話半分』に聞いていた。しかしながら、このマーカーを見て、
ガラリと変わった。このヒトは、どんなクルマを作りたいんだ?

それまで聞いていたRB25DETを搭載する話や、
下の写真にあるようなインジェクションシステムの採用、
そして、その他の細かな部品の組み合わせ……そうか、
俵藤さんは新しいクルマを作りたいんだ。
サーキット用でも、イベント用でもなく、
いまの時代に通用するS31Z、なんだかイカしたストリートバージョンを
作ろうとしてるんじゃないか?

そう、思えてきたのだ。

撮影時には、思うように右腕が動かせないのだが、
それでも少しずつ回復してきたとのこと。
自分自身のリハビリもそうなのだが、
クルマのほうも、リハビリしながら、現代仕様のマシンへと、
変貌させていくつもりなのだ。

だから、RB25DET、だからインジェクション、
そして、光るサイドマーカー。

他にも、いろいろと小物が集められている。
通気孔を新設したシートカバーや、シリンダー類、
そんなものを楽しみ半分で集めながら、
ストリートカーを作ろうと考えている。

 

下の記事は、1999年8月に掲載したものです。

上のCARBOYの記事は、1999年に掲載されたものだが、
このとき制作していたのは310サニーベースのドラッグマシン。
独自の感覚と、手法で作り上げたマシンだったが、
ドラシャとデフトラブルの連続で、
まともに走れたことはなかった。
……最初から、頑丈なデフシステムを採用していれば。

そんな後悔を、俵藤さんから聞いたりしているときだった。

「そういえば、あのときのサニーはどうしたの?」
「え、ありますよ。そのへんに(笑)」

『秘密基地』の構内の一角に、ありました。

 

 

ほんと、兵どもが夢の跡状態であります。

廃屋ならぬ廃車状態の310サニー改とご対面することができました。

あれから、20年ほどが経っておりますが、あのときの夢の残滓がありました。

そして同じ場所で、これからの夢が作られていこうとしております。

作業は、メンバーの都合が合った日曜日だけというが、
もうそろそろ形になっているかもしれません。

続報は、また。
ご期待下さい!

そのときは、詳しいデータ的なものも紹介したいと思っとります。



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