ウエット路面上で待ち続ける
ドライ路面への期待……だが、
天候は変化せず!

1992年の(実際に開催されたのは1991年秋)ドラッグシーンは、
ウエットコンディションで始まった。
いまでは考えられないことだが、
FISCOのコースを時間貸しで借りていた都合上、
ウエットでも、レースは強行されたわけです。
これは、CARBOYだけではなく、当時開催されていた
RRCさんも同様。ドラッグ専用のコースではない
FISCOでは、雨が降ったから、路面が濡れているから
といった理由では、コース代金をチャラにはしてもらえない。
で、
文中に書いているのは……
◇ ◇ ◇
ドラッグスリックは、ウエット状態で使用するタイヤではない。
これは、誰に言われるでもなく、自分が一番知っていることだ。
クラッチミートした瞬間の、あまりにも頼りなさげな印象、
そして、その次の瞬間に、襲ってくる『どこに持っていかれるかわからない浮遊感』
一旦空転を始めたドラッグスリックは、
ガラスの上にオイルをぶちまけたように、
まったくと言っていいほどグリップ感がない。
わかっている。誰に言われるまでもなく、
アクセルを踏んでいる自分が、
コース上の誰よりも、一番わかっているのだ。
(……中略)
400mという距離が、スタート地点で感じたものとは
まったく別物のように、長く、果てしなく続く錯覚。
パワーがあれば、そして、ギリギリのバランスを保っている
ハイチューンマシンなら、その傾向はなおさらだ。
ふたつの異なる恐怖と戦うドライバー、
その戦いぶりを、ジックリと観戦していただきたい。
◇ ◇ ◇
ま、なんというか、強烈に自己正当化するような
文章であります(笑)
当日のリザルトを見てみますと……。
全国から集結した強烈な個性を持つドラッグマシンの
0→400mタイムは、13秒台を筆頭に、15秒、18秒、20秒。
そのなかには、DUKEスーパードラッグZ、ブリッツエスコート300ZX、
リバーウエストJR130……と、ウエット路面とは無関係であるはずの
マシンが勢揃いしておりましたですよ、はい。
そんななかで、トップをマークしたのは、
やはりというか、当然のことではありますが、
4WD機構を有するGT-Rでありました。
ブーストを下げて、楽勝で11秒台をマーク。
こういうときにゃ、パワーもトルクも、
トラクションもドラスリも、な〜んにも役には立ちません。
ま、こ〜ゆ〜ことも、ありますわな〜、人生には……。







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