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NAドラッグの勝負開始!

1988年9月号(FISCO)

その後のNAドラッグの方向性を
暗示するBEST8勝負……TURBOとは
違った指向のチューニング発進!


1986年度から、CARBOY0→400mは
TURBOクラスとNAクラスに分かれた。

TURBOという秘密兵器が、強力無比なパワーを
発生し始めたことが原因だった。

で、タイム的に『遅い』NAは、どうなっていくのか?
誌面では、タイムが速いほうが派手だし、
トップカテゴリーの話題を提供していくことが
記事として成立しやすい……とまあ、それほど簡単な話ではない(笑)

エンジンをモディファイして、細かい部分を改良し、
マシンを軽量化し、ギヤ比を細かくセットアップする。

そういう『地味』な行為に、まったく興味のないひともいれば、
非常に関心のあるタイプというのも存在する。

アメリカのドラッグレースで、
トップフューエルやファニーカークラスが好きというタイプと
プロストックこそ最高でしょ!というマニアックなタイプ。

そうなんです。
NAクラスというのは、言ってみりゃプロストック的な
要素が、速さに大きく左右するクラスであります。
最初は『地味』だったNAクラスが、次第に通好みに
成長していくターニングポイントというか、
超えなければならないラインというのが、
『10秒台!』というところ。

下のNAチューンタイム一覧を見ていただければ
おわかりのように、ひとつの目標は、
1983年のビルドサニーN2Oがマークした10秒688であり、
もうひとつの目標が、ランナップスポーツ柿本Zの
11秒093という数値である。

 

 

強力馬力ドラッグZ
カーショップ亀有Z
DIガレージドラッグZ
RSマキヤマ&綿引Z
オートカルザZ
湘南サンクルーズドラッグサニー
アバンス名東ドラッグZU
FRONTROW&BATMAN YSHR Z

 

…………予選を勝ち抜いた8台のマシンであります。
トップの11秒684を筆頭に、コンマ9秒の間に8台のマシン。

目標タイムである11秒フラット、そして10秒台へは、
まだまだ距離があるものの、この回から具体的になっていく。

 

以下は、記事の抜粋でありますが、
優勝した強力馬力Zの田代選手に聞いた話。

本当に細かいことを、現場で対処しながら、
コンマ1秒を削っていく様子が、
少しばかりではあるが伝わってきます(笑)

  ◇       ◇       ◇

予選は一番手で通過し、決勝も11秒684と
安定した走りをみせてくれた強力馬力だが、
その陰でいろいろな作業が行なわれた。

クランクの負担をすこしでも少なくするために、
ウオーターポンプを電動に替え、
すぐになめてしまうベルトを走るたびに変換し、
なるべくダメージをごまかしながらタイムアタックをした。

「平常心で走るんだ。ミスしなきゃ、
壊れさえしなければ、今日は勝てる」

そんな思いを積み重ねながらの勝利だと思う。
当初の目標の11秒5はマークできなかったものの、
もうひとつの闘い”を闘っていた。
決勝では、ドラッグスリックのエアを
0.4kg/cmにまで落とした。
曲がったクランクを、なんとか
だましながら・・・・・初勝利を手中にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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よろしかったら、お願いします。


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