堅実SWAPから仰天載せ換えの異色Machine達

1984年

軽いクルマに排気量のでかい
エンジンを搭載すれば、それだけで
SPORTSカーの出発点に立てる!!

CARBOYは、基本的に『ボアアップ派』であります。

 

エンジンをチューニングする場合に、大きく分けて
ふたつのパターンが存在する。

排気量を多く稼ぎ出す手法と、
回転数を高めたり、充填効率を向上させる方法だ。

前者は、ボアやストロークサイズを大きくすることで、
排気量を稼ぎ出し、トルクアップ&パワーアップを狙う。

後者は、圧縮比を上げたり、ハイリフトカムやビッグバルブを
使用することで、爆発圧力を上げたり、充填効率を向上させる。

ただ、ボアアップをしたら、必然的に圧縮比は上がるし、
使用するカムシャフトを交換することで、高回転を狙うことも
可能になる。基本的には、両者はくっきりと分け隔てできるものでは
ないのだが、大まかな方向としてふたつの手法があるということだ。

前者はアメリカ的であり、後者はヨーロッパ的だと言われている。

だが、CARBOYでは、安価で、簡単にできる排気量UP作戦を
採用することが多かった。この理由は、いろんなヒトが、
いろいろなエンジンをベースにして、チューニングということを
考えた場合、ハイカムが手に入らないとか、加工方法が高度であるとか、
そういったたぐいの問題があったからだ。

L型を例にとって考えれば、L20エンジンをベースにして、
圧縮比を上げ、ハイカムを組んでいくよりも、
さっさとL28に載せ換えてしまうほうが手っ取り早いのだ。

現に、日産は、従量の増したS130Zのときに、
L20モデルに加えて、L28エンジン搭載の280Zを付け加えた。

『改造も、メーカーがやればマイナーチェンジ!』


これは、藤本語録であります(笑)

とまあ、そういう理由で、CARBOY誌上で紹介するチューンのうち、
ボアアップに代表される排気量アップチューンの割合は、
非常に多かった。

そして、排気量を稼ぎ出すという方法論と、同じ理論で
推進したのが、軽いクルマに大排気量エンジンを搭載するという方法。
俗にエンジンスワップと呼ばれているが、
KP61に2T-Gや4A-Gを搭載したり、S30Zや箱スカにL28エンジンといった
ものは、すべてがこの方式である。

だが、世の中には、そういったレベルで満足できないという人種が、
やっぱりというか、どうしてというか、存在するものだ。

今回紹介するマシンとオーナーは、小排気量に大排気量エンジンを
搭載するだけでは気がおさまらず、その一歩も二歩も先をいってしまった
変わり種というか、異色の存在であります。

言っときますが、この特集は、1984年ですよ。
いまから33年前ですよ。そんな時代に、もう、こんな人達が、
日本には存在しておりましたですね〜。

じっくりと読んでいただければ、当時の凄さが想起されるはずです(笑)

 


↑できるだけ、いろんな方に見ていただきたいので、
よろしかったら、お願いします。

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藤本愼一/CARBOY/ふじもとしんいち