LYクロスフロー3Lに
スーパーチャージャー&
ニトロ装備のモンスターマシン!!

昨日、「マジでやります パーツ徹底大比較テスト」という記事を
紹介しましたが、そのときの原稿は、タイトルページの
リード(惹句ですなぁ)以外は、ぜんぶ他の人のもんです……と記しました。
そうです。基本的には、藤本が書いた原稿を中心に紹介しているわけですが、
CARBOY初期の頃の記事には、藤本以外の方が取材したものも多かったです。
そんななかでも、ずっと気になっていたのが、今回紹介の
『サカモトオートZ』であります。
昨年、レース村のスリーテックさんが店じまいされたという話を聞いて、
名人西尾さんの取材をしたかったのに……と思っておりましたが、
そのスリーテック製のマシンが、『サカモトオートZ』でありました。
といっても、西尾さんが全部作ったわけではなく、
ほとんどのものは、当時スリーテックに所属していた
若いメカニックの手になるものでした。

1983年に公開された、二代目の『サカモトオートZ』には、
LYクロスフローヘッドを搭載した3Lエンジンに、
スーパーチャージャーとニトロまでドッキングした、
まさにてんこ盛りの仕様でありました。
いまから40年近く前の話です。
ひとくちに、スーパーチャージャーとニトロといっても、
ただただ、いいとこ取りができるわけでもありません。
後年、ターボチャージャーとニトロの組み合わせを
模索していた、エスコートの塩原さんと安藤選手の組み合わせは、
非常に苦労を重ねました。ちょっとした加減で、
『爆発っ!』が起こってしまうんですね〜。
まして、その30年前の話でありますから、
セットアップ&制作現場は、非常に暗中模索の
状態だったと想像できます。
そのあたりのことは、当時取材に行っていないので、
よくわかりませんが、実際に制作を行なっていた
若いメカニックに、後年話を聞くことができました
……って、石川さんですよ(笑)
テスタロッサの石川さんが、当時のスリーテックの
『若いメカニック』でありました。
担当というか、仕事として任された二代目の
『サカモトオートZ』の仕様を考えているときに、
米軍関連から調達したスーパーチャージャーと
それにニトロも組み合わせて……と、
そういう仕様をチョイスする結果となったそうです。
その後の石川さんのLYやLZ、L型のバリエーションは、
いろいろと順列組み合わせ的に拡大していくわけだが、
その原点というべきものが、この二代目サカモトオートZの
製作時点で萌芽していた……そんなふうに思われます。
現在、S30ZにRBエンジンを搭載するという試みも、
そこに最新型のインジェクションシステムを組み合わせるという
手法も、その昔、誰もが考えもしなかった
LYにスーパーチャージャーとニトロをドッキングさせる
……そんな破天荒とも思えるチャレンジをしてきた『結果』
かもしれないですねぇ。




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