L型POWERの逆襲!
カキモトレーシング(大阪)

一度終わったL型が、再び注目される
『L型POWERの逆襲!』と銘打って、
再度L型の特集を組んだのが……1986年。
それから30年近くが経過しているのだが、
……いま、読んでみても、なかなか面白い。     

 

先日、亀有エンジンワークスの森さんと話をしながら、
L型というエンジンの根強い人気というか、そういうものに、
静かな感動を覚えてしまった。CARBOYでは、当初から
L型というエンジンに注目し、様々なチューニングメニューを
実践したり、いろいろなチューナーの取材を行っていた。

CARBOYガレージでは、L28に限らず、L20、L24、L26ブロックを
使って、様々なチューンを展開してきたわけだが、そんなL型が、
ここまで寿命を延ばしてくるとは……予想だにしなかった。

だからこそ、『L型POWERの逆襲!』なんぞというタイトルを
1986年という、30年も前に付けてしまっていたわけです(笑)

当時のL型は、L型のブロック&ヘッドをベースにして、
ホンダや日産の純正パーツを改造しながら、チューニングパーツとして
使えるように、全国の人間が頭を捻って、作り上げていた。

そんななかで、頭ひとつ飛び抜けていたのが、
大阪の柿本レーシングだった。柿本由行という特徴的な存在が、
独自のチューニングセオリーに基づいて、他とは違ったL型を
創り上げていた。CARBOYは、その魅力と精緻さに飛びついた。

これまで、CARBOYガレージで、何度も、何度も、L型をバラしては
組み上げ、違った仕様を幾つも作り上げてきたわけだが、
柿本改のL型は、そういうものとはまったく違った次元にあった。

だからこそ、そのレプリカモデルを製作してみたいと思ったわけだし、
それに応じて、柿本さんがノウハウを全公開してくれたのは、
当時としては衝撃的な出来事だったし、いまのL型チューンを
語るうえで、欠かすことのできない出発点(それも高みの)だった。

そんな柿本さんに、当時のL型に対する心情を取材したのが、
以下の記事である。全国のL型チューナーが、熟読してくれたであろう
ことは、間違いがないと思う。『L型の柿本』という呼称が定着していた
時代の話である。だけど、柿本さん自身は、L型を専門にやっていた
わけではなく、REやホンダのS600といったエンジンのほうが
得意だと言っていたし、それよりもサスペンションのセットアップの
ほうが好き……ということを、藤本は何度も聞かされていた。

しかしながら、当時の柿本さんは、『L型の柿本』だった。

ロッカーアームの形状、独特のカムプロフィール、コンロッドの軽量具合、
そして、動体バランスの徹底追求……とまあ、チューニングノウハウが
てんこ盛り状態だった。こんなエンジンチューンの取材は、
いろいろなチューニング雑誌が存在していたとしても、
CARBOYぐらいしかやらないでしょう。
そういう、風潮もありました。

難しいこと言っているよりも、パワーが何百馬力とか、
エアロがカッコイイとか、そういうことを簡単に紹介するほうが、
雑誌としてはメリットが多かった……と思いますね。

でも、そういう一般的な取材をするのは嫌だった。

どうして、このヒトは、ここまでコンロッドを削るんだろう?
なんで、ここまでバランスにこだわるんだろう?

興味が尽きないのだ。

そういう意味で、柿本さんという存在は、非常に面白かった。
聞けば聞くほど、突っ込めば突っ込むほど、尽きせぬ泉が湧き出てくる。

おっと、前口上が長くなってしまいました。

此処から先は、柿本さんのクチから、当時のL型を語っていただきましょう。

 


©八重洲出版 




カキモトレーシング
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柿本330PS L28改3.1Lレプリカ

  柿本 L28改TURBO800PS完全分解
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  柿本さんから教わったこと
  柿本式ポート研磨術



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